節水事業でSDGsに貢献する「株式会社アースアンドウォーター」の若手活躍の秘訣

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、特許取得済みの節水装置「エコタッチ」をレンタル形式で提供し、顧客の水道料金削減とSDGs達成の両立をサポートする株式会社アースアンドウォーターにインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。

社員の半数以上を20代・30代が占める同社では、早期に課長に就任するケースもある実力主義の環境が整っています。また、「給水装置工事主任技術者」や「SDGsアドバイザー」の資格取得支援制度も充実しており、社員のキャリアアップをバックアップしているのも特徴です。

今回は、株式会社アースアンドウォーターにおける若手活躍事例やサポート体制、事業の特徴について、代表取締役の山中さんにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社アースアンドウォーターの山中社長

山中 正美さん

株式会社アースアンドウォーターの代表取締役。医療業界の大手外資系企業で活躍した後、起業を経て節水事業を手掛ける会社に入社。その倒産をきっかけに元同僚たちと2011年にアースアンドウォーターを設立。

若手活躍:20代・30代でも管理職を目指せる職場環境

株式会社アースアンドウォーターの社員と社用車
▲同社では若手社員が多く活躍している

編集部

御社では、社員の半数以上を20代・30代の若手社員が占めているとお聞きしています。若手の方々は、具体的にどのような役割やポジションで活躍されているのでしょうか。

山中さん

営業本部のメンバーに抜擢されるなど、重要な役割を任されているケースも多いほか、20代後半や30代前半で課長に就任している社員もいます。本人の熱意があり、仕事を習得する意欲があれば、全ての社員に成長の可能性が開かれている職場環境です。

株式会社アースアンドウォーターの社員と社用車

編集部

実際に、若手社員の中で責任ある立場にいらっしゃる方の活躍事例をご紹介ください。

山中さん

現在沖縄で活躍している、20代後半で中途入社した社員の事例を紹介させていただきます。最初は沖縄での就業を希望されていたのですが、私としては将来のキャリアのためにはもっと大きな市場で経験を積むほうがいいと考え、「一度横浜エリアで頑張ってみないか」と提案したんです。最終的には「やってみたいです」と言ってくれて、横浜で3年ほど勤務しました。

彼はその3年間でたくさんのお客様との取引を経験し、「商品だけではなく価値を提案する」というこの仕事の醍醐味を深く理解していきました。私たちの仕事は、単なる物販ではなく「節水」という価値の提案であり、当社のサービスを導入することで毎月の水道料金削減効果が目に見える形で表れてきます。

そのため、お客様と取引をすればするほど「お付き合いして良かった」「いつも助かっています」といったお声をいただく機会が増えていきます。また、SDGsやCO2削減の面でもお客様から評価をいただくことが多く、「自分の仕事が社会貢献にもつながっている」という実感も得られます。

そんな中で、彼はこの仕事への大きなやりがいを感じるとともに、お客様をどんどん増やしていってくれました。現在は沖縄にて第一線で活躍し、多くのお客様との信頼関係を築いています。

「給水装置工事主任技術者」と「SDGsアドバイザー」の資格支援で成長をサポート

株式会社アースアンドウォーターの社員たちが笑顔で働く様子

編集部

若手社員の成長支援として、特徴的な制度があれば教えてください。

山中さん

当社では「給水装置工事主任技術者」の国家資格の取得支援を行っており、この資格の要件でもある3年の実務経験を満たした社員が対象です。受験料などの取得費用をすべて会社が負担しているほか、資格取得後は毎月の給与に資格手当が付きます。

社員本人のキャリアアップにもなりますし、お客様により安心していただけるサービスを提供できることにもつながることから、このような資格取得支援を行っている次第です。ただし、この支援は1回目の受験に限定しており、2回目以降は自己負担でチャレンジしていただいています。

また、SDGsの分野では、一般社団法人国際SDGs推進協会様が認定する「SDGsアドバイザー」の資格取得を全社員に推奨しており、こちらの費用も全額会社負担で取得を支援しています。

編集部

実際に、どれくらいの方が取られているんですか?

山中さん

現時点では60人くらいです。パートの方や入社して間もない社員を除き、全員が取得しています。SDGsに関して知識を身につけることで、ESG経営に関心を持っているようなお客様に対しても自信を持って対応していけますね。

事業の特徴:レンタル型節水事業で企業の経費節減&SDGsに貢献

株式会社アースアンドウォーターの社員の作業風景
▲エコタッチ取り付けに関わる作業風景

編集部

SDGsに関するお話がありましたが、御社の事業内容についても詳しく教えていただけますか。

山中さん

当社は全国に21拠点(2025年2月時点)を設け、法人施設様の水道料金削減をお手伝いする節水事業を展開しています。具体的には「エコタッチ」という節水装置をご提供しているのですが、業界内では現金販売やリースが一般的である中、当社ではレンタル形式を採用しました。

株式会社アースアンドウォーターの製品「エコタッチ」
▲写真の「エコタッチ」は特許も取得。水量を9通りに調整可能で、水道代だけでなく燃料代も削減できる優れもの

山中さん

レンタルなので大きな初期費用がかからず、毎月のレンタル費用を支払ってもしっかりと経費節減ができる仕組みになっています。また、レンタル料金が削減額を上回った場合は差額を補償しており、リスクなくご利用いただけることも大きな特徴です。

編集部

御社の事業はSDGsへの貢献の面でも注目されていますが、具体的にどのような取り組みがSDGsにつながっているのでしょうか。

山中さん

SDGsの17の項目のうち6つに該当する事業モデルを作り上げ、特に「環境保護」の価値を提供しています。というのも、水道水の供給にはポンプによる輸送が必要で、その際にはCO2が発生するため、節水はCO2削減にもつながるんです。

また、資源の有効活用も実現しています。具体的には、使用済みの節水装置を引き取り、適切な滅菌処理を行ってリユースする仕組みを構築しました。このような取り組みが評価され、2023年・2024年と一般社団法人 国連P.R.I.D.E日本から「SDGsトップ企業」として2年連続で表彰していただいています。

なお、当社は定期的にお客様の施設の節水・節湯状況を確認し、削減金額・削減CO2量を記載した「エシカルレポート」をご提出しているほか、日本カーボンオフセット協会と提携し、お客様の施設での年間のCO2削減量を証明書として発行しています。前年比での水道料金の削減額とそれに伴うCO2削減量を具体的な数値でお示しすることで、サステナビリティへの貢献についてもしっかりと実感していただいています。

株式会社アースアンドウォーターのエシカルレポート(左)、CO2削減量証明書(右)
▲エシカルレポートとCO2削減量証明書のサンプル

山中さん

さらに、削減されたCO2のトン数を当社が独自に現金換算し、日本赤十字社やウォーターエイド、子ども食堂などの社会貢献団体への寄付という形で還元していることも特徴です。

「売る」のではなく「情報をお届けする」スタンスで事業の価値をPR

株式会社アースアンドウォーターのミーティング風景

編集部

御社の事業展開にあたり、大切にされていることを教えてください。

山中さん

当社では「社員たちに生き生きと働いてほしい」と考えています。そのために大切にしているのが、会社として常に新しい商材開発やサービスの拡充を行い、社員が自信を持ってお客様にご提案できる環境を整えることです。たくさんの競合他社がある中で、「私たちのサービスが最適です」と胸を張って言える状況を作ることを重視しています。

私はよく社員に「売るな」と言います。代わりに「情報をお届けしなさい」と伝えているんです。単に売り上げを追うのではなく、お客様に私たちの事業内容をしっかりとご説明することで、自然な形で事業の価値を理解していただけると信じています。

求める人材:「やる気」と「継続して頑張る意志」がある方

株式会社アースアンドウォーターの社用車で作業している社員

編集部

具体的にどのような人材を求めていらっしゃいますか。

山中さん

何よりも大切なのは「やる気」と「継続して頑張る意志」です。私はよく「石の上にも3年」という言葉を引用するのですが、入社して最初は分からないことばかりでも、まずは一人前を目指して仕事を覚えようとする意欲が重要だと考えています。一人前というのは、後輩に教えられるくらいのレベルです。

そこまで頑張り続けると、必ず先輩や上司、そしてお客様から「いい仕事をするね」といった評価をいただけるようになります。その評価をいただけるまで、しっかりと頑張り通せる熱意を持っている方にぜひお越しいただきたいです。確かに簡単なことではありませんが、2~3年かけて一人前のレベルまで成長すると、成功体験が増え、当社の仕事の醍醐味が分かってきます。

中には半年程度で「自分には合わない」と諦めてしまう方もいますが、それは十分な努力をする前に判断してしまっているのではと思うんです。一人前に近づくと仕事の景色が変わり、その後どんどん成長していく社員が多くみられます。努力が給与に反映され、より重要な仕事を任されるようになり、ポストも上がっていく。そういう好循環に入るまで頑張れる方を求めています。

ちなみに、学歴は全く重視しておりません。実際に、中学卒業や高校卒業、専門学校卒業など、さまざまな経歴の方が在籍しており、中には中学卒業の社員が営業次長として第一線で活躍しているケースもあります。

編集部

実際に、社員の方々はどういったところに惹かれて御社へ入社されたのでしょうか。

山中さん

近年は「SDGsに関わる仕事がしたい」という想いを持って入社してくれる社員が多いですね。特に、若手社員の中には学校教育でもSDGsについて学び、それがきっかけでSDGsに貢献できる仕事を探すケースが多い印象です。実際に当社においても、中学校や高校でSDGsと節水に関する活動を行うこともあり、社会貢献への関心が非常に高まっていることを実感しています。

アースアンドウォーターから転職者へのメッセージ

株式会社アースアンドウォーターの山中社長と節水システムの図
▲取材にご対応いただいた山中さん

編集部

最後に、転職を検討されている方へメッセージをお願いします。

山中さん

当社のような80名規模の中小企業の良さは、頑張った人が会社を動かせることです。私自身、大企業での経験もありますが、何千人・何万人もいる組織では自分の存在感を出すのが難しいんですよね。しかし、当社では全国どの拠点でも頑張れば意見が通り、「この会社をこんな会社にしたい」という想いを実現できる機会があります。

人生の7~8割程度は職場で過ごすわけですから、その時間が充実したものであってほしい。そして、その舞台が当社であったら嬉しく思います。

編集部

本日はありがとうございました!

編集後記

今までにない新しい節水事業を展開されているアースアンドウォーター様。SDGsにつながるような施策を打ち出し、それに関心を持った若い世代が入社するという好循環が生まれているようです。山中代表のエネルギッシュな語り口も非常に印象に残りました!

この記事のまとめ

組織の特徴
  • 全国21拠点を展開、約80名規模の企業
  • 社員の半数以上が20~30代の若手
  • 実力主義で、20代でも課長職に登用
評価制度
  • 学歴不問の完全実力主義
  • 中学卒業の社員が営業次長として活躍
  • 努力と成果が給与・ポストに直結
資格支援制度
  • 給水装置工事主任技術者の受験料を会社負担
  • SDGsアドバイザー資格取得を全額会社負担
  • 資格取得後は毎月資格手当を支給
事業の特徴
  • 業界初のレンタル型節水システムを展開
  • SDGsトップ企業として2年連続で国連から表彰
  • 経費削減と環境保護の両立を実現
中小企業ならではの魅力
  • 社員の意見が会社の施策に反映されやすい
  • 若手でも裁量権が大きく、主体的に動ける
  • 3年程度で一人前に成長できる環境

株式会社アースアンドウォーターの基本情報

企業名 株式会社アースアンドウォーター
住所 東京都千代田区内神田3-18-3 SDビル3F
事業内容
  • 節水・節電装置の開発、製造、販売及びその装置の取付施工
  • 節水・節電・省エネルギー機器のレンタル業
  • 省エネルギー・省資源に関するコンサルタント業
  • 浄水器装置の製造、販売及びその装置の取付施工
  • 給排水設備工事業
設立 2011年3月
公式ページ https://e-water.co.jp/
採用ページ https://e-water.co.jp/recruit.html
募集職種
  • 営業
  • メンテナンス修繕スタッフ
※学歴不問・未経験OK
取材・編集
大滝雄介のプロフィール写真

ミライのお仕事
編集部

大滝 雄介

企業の採用や働き方に関する取材を担当し、これまでに三井物産株式会社やヤマハ発動機株式会社、サイボウズ株式会社など、約650件の取材実績あり。編集歴は15年にわたり、出版社勤務時代には官公庁や健康保険組合の機関誌・パンフレットなどを企画段階から多数制作。