新技術の社会実装を支援する「マカイラ株式会社」の組織の多様性と働きがいとは

ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、「社会変革の実装パートナー」をミッションとして掲げるパブリックアフェアーズ(※)の専門ファームであるマカイラ株式会社にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同社で働く魅力をご紹介します。
(※)パブリックアフェアーズ…企業や団体が事業目的達成のために、主に政府や世論に働きかける活動のこと。

マカイラの特徴は、政府系出身者やPR系出身者、さらには外国籍のメンバーなど、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍する組織であることです。「自律」と「自立」を重視する文化のもと、ハイブリッド勤務や完全フレックスタイムを導入し、柔軟な働き方を実現しています。

今回はマカイラでディレクターを務める横山さんに、組織の特徴や働き方を中心にお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方

横山 啓さん

マカイラのディレクター。新卒では総務省へ入省。出向先の三重県庁でDXに携わったことをきっかけに企業・団体のイノベーション支援に興味を持ち、マカイラへ転職。現在3年目を迎えている。

組織の特徴:政府系・PR系の専門性を持つ多様なメンバーが集まる

マカイラの会社ロゴ

編集部

最初に、マカイラにはどのようなバックグラウンドを持つメンバーが集まっているかお教えいただけますか?

横山さん

パブリックアフェアーズという事業領域は幅広いのでいろいろな専門性を持つ人が集まっていますが、大きく分けると政府や省庁で勤めていたり、近い領域で活動してきた方と、民間でコンサルティングやPR業務に携わってきた方の2種類になるかと思います。

例えば、代表取締役CEOの藤井 宏一郎は科学技術庁(現・文部科学省)等を経て国際的なPR会社、またGoogleの執行役員も務めたという経歴です。また、その他にも議員や官僚、研究者、NPO法人、民間の大手企業からスタートアップまで、本当に多様なバックグラウンドを持つメンバーが揃っています。

ちなみに、私は、以前は総務省で地方自治関係の業務に従事していました。三重県庁に出向した際にDXに携わったことをきっかけに、新しい技術やイノベーションを支援する仕事に興味を持ち、マカイラに転職したという経緯があります。

編集部

組織の多様性がもたらす事業へのメリットには、どのようなものがありますか?

横山さん

マカイラでは非常に多岐にわたる分野を手掛けているため、さまざまなバックボーンを持つ人が集うことで対応領域が広がります。またパブリックアフェアーズに取り組むには、政治、官公庁、NPO、業界団体など多様な主体の参画が不可欠です。まったく異なる活動領域の組織や団体の橋渡しの役割をマカイラが担う上で、多様なメンバーがいることには大きな意味があると考えています。

この多様性のメリットを最大化していくためにも、当社では「Help Others Succeed(他者の成功を支援する)」という行動規範を重視しています。それぞれの専門性を活かして他のメンバーを積極的にサポートし合うことで組織全体の力を高めているのが強みです。

案件の種類も業務範囲も幅広い。新たな技術の社会実装に携われるのが働きがい

編集部

パブリックアフェアーズという事業において、具体的にどんな案件や業務に携わるのでしょうか。

横山さん

クライアントの種類や業務範囲は非常に幅広く、情報収集だけ任せていただくこともあれば、「どの省庁のどの人物にアプローチするか」まで踏み込んだ戦略立案にも対応しています。

一例を挙げると、私が担当している自動配送ロボットの案件では、業界団体の立ち上げから支援し、現在はその団体の事務局長を兼任しています。新技術の社会実装に向けて、省庁との交渉やルールメイキングなどを実施し、業界全体の環境整備に取り組んでいます。

なお、プロジェクトの規模感や期間もさまざまです。3~4人のチームのプロジェクトが多いですが、1~2名で対応する場合もあります。期間に関しても1年程度で完了するものもあれば、月次でのモニタリングや報告が必要な案件では、数年に渡って継続的に支援を行うこともあります。

編集部

横山さんが感じる前職との違い、やりがいはどういったところにありますか?

横山さん

企業が生み出す新たな技術の社会実装に携われることに、総務省時代にはない面白さを感じます。また現在私が担当している自動配送ロボットの案件をはじめ、非常に幅広い分野に関わることで視野を広げていけるのもマカイラならではの魅力です。

グローバルな環境:外国籍メンバーや海外案件を通しての学びが多い

マカイラの社内風景

編集部

御社の組織におけるグローバルな特徴についてもご紹介いただけますか?

横山さん

当社には現在ドイツ、ポーランド国籍の社員が2名在籍しています。ヨーロッパ出身のメンバーがいることで、グローバルな視点や知見を活かせるのが強みです。

編集部

普段のコミュニケーションについては、どの言語で実施されているのでしょうか。

横山さん

外資系のクライアントとのミーティングは英語で行うことが多いため、日本語と英語を公用語としています。

ただし社内コミュニケーションにおいてはかなりの割合が日本語です。海外メンバーとの個別の会話や文書のやり取りなど、状況に応じて英語を使用することもあります。

編集部

ちなみに、パブリックアフェアーズの領域では、日本とヨーロッパではどのような違いがあるのでしょうか。

横山さん

日本に比べてヨーロッパの方が、新しい概念の打ち出し、ルールづくりを得意とする傾向があると考えています。

例えばAIや個人情報保護などの分野ではEUが世界に先駆けてルールを形成していますし、新しい概念もヨーロッパから生まれています。逆に日本はそういった新たなアジェンダセットを苦手とする傾向があるため、海外のメンバーからも学ぶことで組織としての幅をより広げていけると考えています。

組織文化:交流が活発で、雑談からも幅広い知見が得られる

編集部

マカイラの社風や社内の雰囲気について教えていただけますか?

横山さん

普段から和気あいあいとした雰囲気で、役職ではなく「◯◯さん」というファーストネームで呼び合うなど、フラットな関係性が特徴です。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが揃っているからこそ、お互いをリスペクトし合う関係性が構築されているのも魅力的ですね。

また社内でのコミュニケーションも活発で、ちょっとした雑談の機会も多いです。前職の経歴も多様で、海外経験を持つメンバーも多いため、霞が関の話、海外の話など話題が幅広く、非常に視野が広がる環境です。

マカイラの社内風景
▲CEOの藤井さんとも席を並べて仕事をする、フラットなカルチャー

編集部

全社的にコミュニケーションを促進する機会もあるのでしょうか。

横山さん

週に2回の全社会議があります。1回は業務に関することが中心ですが、もう1回は社内の情報共有を目的に、各メンバーが順番に自分の興味のある話題について話すライトニングトークを行っています。

ライトニングトークで話す内容は仕事と全く関係ない話でも良く、私は留学したフランスに関連して、フランスの自治制度などの話をしました。趣味の相撲や謎かけの話をするメンバーもおり、それがきっかけでSlack上で謎かけが流行するなど、社内コミュニケーションのきっかけとなっています。

「自律」と「自立」のカルチャーがあり、働き方の自由度が高い

編集部

大切にしている社内カルチャーはあるでしょうか。

横山さん

マカイラでは「自律」と「自立」の働き方を大切にしています。方針として働き方に柔軟性を持たせていますが、その理由は自由な環境と仕事の質を両立させるためです。

具体的には、自由な働き方に甘えず自分で自分を律する「自律」と、必要な知識を身に付けて責任を持って独り立ちする「自立」の2つを重視しています。この「自律」と「自立」があってこそ、柔軟な働き方が実現できるというのが当社の考えです。採用においてもその点を踏まえた働き方ができる人材であることを前提としています。

編集部

柔軟性がある働き方ということですが、具体的に教えてください。

横山さん

現在、業務効率と対面コミュニケーションの両方を重要視し、リモートワークと出社を半々程度で組み合わせたハイブリッドワークを採用しています。ただし厳密にルール化しているわけではなく、数か月単位で見て半分くらいの出社率になれば良いという柔軟な運用としています。

また、完全フレックスタイムも導入しています。仕事の開始・終了時間は個人の判断に委ねており、クライアントとの時差がある場合は、それに合わせて早朝から働くこともあります。

求める人材像:プロジェクトマネジメント力と専門性を重視

マカイラの受賞した「The Gold Standard Awards」
▲2024年には、アジア太平洋及び中東地域のPR・パブリックアフェアーズ業界の優れた業績を讃える『The Gold Standard Awards』を受賞

編集部

御社で働く上で求められる経験やスキルは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

横山さん

パブリックアフェアーズ業界の人材要件は確立したものがあまりありませんが、個人的には大きく分けて2つの要素があると考えています。

1つは、クライアントワークを行う上でベースとなる「プロジェクトマネジメント力」です。どのような業界であれ、自分でプロジェクトを任され、それを成功に導いた経験は、当社のコンサルティングにも活かせるスキルだと考えています。

もう1つは「特定分野での専門性」です。政治関連知識はもちろんですが、それに限らず何らかの分野で専門的な経験を持っていることは、この業界でも大きな強みになります。

編集部

実際に仕事をする上で、省庁や政治関連の知識はどの程度必要となるのでしょうか。

横山さん

実務では省庁や政治家とのやり取りが発生するケースが多いため、その分野での経験が豊富な方がスムーズな対応ができることには間違いありません。例えばクライアントから相談を受けた際に、関連する省庁や政治家をすぐに思い浮かべられるような知見は、業務を行う上で重要です。行政や政策立案に関する深い理解がある方であれば、即戦力としてプロジェクトを担当することも可能です。

この分野に関する知見がない場合は、ジュニアレベルからスタートしていただくことになる可能性が高いと思います。ただし、入社後の研修やOJTの中でキャッチアップしていくことは可能です。

編集部

御社にはどのような動機で入社される方が多いのでしょうか。

横山さん

「社会変革の実装」という事業内容への共感は前提として、その中でも特に当社で掲げる「イノベーション特化」「社会の便益」「利権を作るな」の3つの方針に共感する方が多い印象です。

パブリックアフェアーズは、政府や世論に働きかけるという点で、利権を得るための活動と結び付けられがちです。しかしマカイラではそういった方向性ではなく、社会変革を重視して案件に取り組んでいます。この当社の志に共感し、志望してくれる方が多くなっています。

マカイラから求職者へのメッセージ

マカイラディレクターの横山さん
▲インタビューにご対応いただいた横山さん

編集部

最後に、記事を読んで興味を持った方々へのメッセージをお願いできますでしょうか。

横山さん

パブリックアフェアーズという言葉は、まだまだ一般的には浸透していません。この記事を読んで初めて知った方は、ぜひ調べてみていただけると嬉しいです。

皆さんの経験や、やりたいと思っていたことが活かせる可能性が非常に高い領域だと考えています。興味を持った方は、カジュアル面談も随時受け付けていますので、お気軽にご相談いただければと思います。

編集部

横山さん、本日はありがとうございました!

この記事のまとめ

事業概要
  • パブリックアフェアーズ専門のコンサルティングファーム
  • 「社会変革の実装パートナー」をミッションとして掲げる
  • 2014年設立の比較的若い企業で、2024年には業界賞を受賞
組織の特徴
  • 政府系出身者とPR系出身者という異なる専門性を持つメンバーが在籍
  • ドイツ、ポーランド出身の社員が在籍するグローバルな環境
  • 日本語と英語を公用語とし、状況に応じて使い分け
組織文化と働き方
  • 「自律」と「自立」を重視する文化
  • フラットな関係性とコミュニケーションを重視
  • ハイブリッド勤務と完全フレックスタイムを導入
求める人材像
  • プロジェクトマネジメント力と特定分野での専門性を重視
  • 省庁・政治関連の知識は重要だが、入社後のキャッチアップも可能
  • イノベーション特化、社会の便益、利権排除という3つの方針への共感を重視

マカイラ株式会社の基本情報

企業名 マカイラ株式会社
住所 東京都千代田区麹町2-5-1 半蔵門PREX South8F
事業内容 パブリックアフェアーズ(PA)コンサルティング
設立 2014年6月
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)
完全フレックスタイム
公式ページ https://makairaworld.com/
採用ページ https://makairaworld.com/recruit/
募集職種 PAコンサルタント
取材・編集
紫竹淳志のプロフィール写真

ミライのお仕事編集部

紫竹 淳志

元新聞記者として約10年間、地方行政や選挙、プロ・アマチュアスポーツなど幅広い分野の取材経験あり。ミライのお仕事では、ソフトバンク株式会社や東京商工会議所、株式会社オープンハウスグループなど、数多くの著名企業や教育機関への取材を担当。