パラレルキャリアや地方在住もOK。RDサポートの「個」を重視する文化と働き方

新しい働き方や様々な福利厚生を実践している企業を取材し、その魅力を伝えていくこの企画。今回は企業理念に「個の進化」「業の想造」「価値の創出」の3つをキーワードを掲げ、業界特化型の人材サービスを展開中の株式会社RDサポートさんにお話を伺いました。

株式会社RDサポートとは

株式会社RDサポートは、食、ヘルスケア、バイオ、医薬品、化粧品業界に特化した人材サービス会社です。研究開発特化型人材派遣会社として創立し、現在は人材派遣事業、人材紹介事業、理系プロ人材のシェアリング事業の3つの事業を展開しています。

登録者は、研究職・専門職1万人、管理栄養士・栄養士4000人以上。取引企業は、食品・ヘルスケア・バイオ・医薬品関連企業が約4000社以上。業界特化型という独自の強みを生かし、年商10億円を超える規模の企業へと成長を遂げています。

会社名 株式会社RDサポート
住所 東京都中央区銀座6-2-1 Daiwa銀座ビル3F
事業内容 派遣事業(人材派遣・紹介予定派遣・派遣管理代行・関連法令セミナー)、紹介事業(人材紹介・転職支援サポート)、LINK事業(理系プロ人材のシェアリングサービス・理系専門職の複業支援サービス)、ウェルネス事業推進(事業創出支援・健康経営支援・管理栄養士ソーシング・特定保健指導)
設立 1998年12月
公式ページ https://www.rdsupport.co.jp/

そんな株式会社RDサポートでは、ライフステージに変化が生じた社員も柔軟に働き続けられる環境作りに力を入れており、"ThinkaWork®︎"(※)と銘打ったワークライフバランス施策を提唱しています。
(※)RDサポートが実践している、働く従業員のライフステージの変化に応じて社員が柔軟に働き続けることが可能になる環境作り。Thinkaには進化、真価、深化という3つの意味が含まれている。

今回は採用担当の須藤さんと広報担当の清水さんに、ワークライフバランスを重視した働き方や福利厚生制度、複業を支援するパラレルキャリア制度などについて、詳しいお話を聞かせてもらいました。

本日お話を伺った方
株式会社RDサポート採用担当・須藤さん

株式会社RDサポート
採用担当

須藤さん

株式会社RDサポート広報担当・清水さん

株式会社RDサポート
広報担当

清水さん

ライフステージの変化に対応するために進化した人材サービス

株式会社RDサポートのオフィス内観

編集部

まずはRDサポートさんの事業内容について説明をお願いできますか?

清水さん

弊社は1998年に創業し、今年で25周年を迎える人材サービスの会社です。弊社代表の大澤が、研究開発の業界においてライフステージが変わると仕事を続けることができない状況を進化させたいと考えて立ち上げました。

現在は人材派遣サービスを提供する派遣事業、正社員の転職活動のサポートをする紹介事業、そして高度なノウハウや技術を保有しているエキスパートの副業用のシェアリング事業と、大きくわけると3本の柱で事業を展開しています。それにプラスして、弊社の管理栄養士・栄養士などの有資格者を活用したヘルスケア事業も行っています。

編集部

なるほど。人材サービス以外の事業も展開されているのですね。

清水さん

また、RDサポートとは別にグループ会社もいくつか持っております。CRO(開発業務受託機関)として食品・医薬品の臨床試験支援している(株)アイメックRDや、臨床試験における試験実施支援及び被験者募集サイト「モニタン」の運営を行っている(株)Wish、そして食を通して国民のQOL向上を目的として活動している(一社)ウェルネスフード推進協会が、RDグループとなります。

また、一般社団法人も持っておりまして、食と健康を通して、国民のクオリティオブライフを向上させる目的で活動しております。

エキスパート人材をスポット的に活用できる"シェアリング"

株式会社RDサポートのオフィス内観

編集部

3本の柱の中でも、特にシェアリング事業は、アーリーリタイアや副業を認める企業が増えていく中で時代に合ったサービスのように思います。実際に登録している方や企業様から喜びの声はあがってきていますか?

清水さん

弊社のシェアリング事業はスポット的に利用されやすいことが特徴なんです。「新しく新規事業を立ち上げたいけれど経験がない」「素材を開発したいけど、方法がわからない」など、企業様や事業部で足りてないところを補う形になるので、本当に1ヶ月だけとか、短期間で集中的に利用できることに対して「有難い」という声をいただいています。

編集部

長期間ではなく、一定の期間だけエキスパートが欲しいというニーズが満たせるサービスなのですね。

清水さん

やっぱり社員を1人雇うというのは、費用も時間もかかりますし、大変なことですから。それに、比較的年齢が上の40~60代の方が多いので、それなりの経験や人脈をお持ちの方がおのずと多くなるんです。そういった方は正社員よりもスポットで入ってくれる方が、企業様にとってはすごく活用しがいがあるのだと思います。

実際に働いている方たちも、一つの会社に縛られるよりもいろんな企業とお仕事をして、さらに自由度高めに動けるのが楽しいようですね。

編集部

RDサポートさんは、業界に特化したフレキシブルな人材紹介を実施することで、流動性が少なかった研究開発の分野において多くの皆様の支持を得ているんですね。

社員全員に浸透している3つの企業理念

株式会社RDサポートのオフィス内観

編集部

続いて、RDサポートさんの理念について聞かせていただけますか?

須藤さん

私たちの経営理念は、『「個」の進化』『「業」の想造』『価値の創出』の3つです。これは創業20周年の時にブラッシュアップされたもので、誰しもが覚えられることを意識して短い言葉にしています。

『「個」の進化』は、現状がベストではない。自分たちも常に進化していこうという意味を持っています。2つ目の『「業」の想造』の「想造」は造語ですが、想いを込めて事業を造ろうという気持ちが込められています。そして、それによって社会に新しい価値をどんどん提供していこうというのが『価値の創出』なんです。

清水さん

RDサポートだけでなく、グループ会社のアイメックRDやWishも同じ理念です。

須藤さん

視覚的にも社員に見せていたり、代表に何度も繰り返し話してもらったりと、もうしつこいくらいに社員に落とし込もうと意識してやってきました。20周年で発表してもう5年経ちますが、おそらく「うちの理念は?」と聞いて答えられない社員はいないんじゃないかなと思います。

主体的に動く職人気質な社員が多い

株式会社RDサポートの社員が打ち合わせをしている様子

編集部

RDサポートさんのメンバーは現在は何名くらいですか?

須藤さん

役員を除いた社員が40名です。グループ会社を含めると60名強になります。

編集部

社内の雰囲気やカルチャーについてもお聞きしたいです。実際に勤務されていて、どのような会社だと感じていますか?

須藤さん

以前、社員全員で働くタイプの分類テストみたいなものをやったことがあるんですよ。コミュニケーション型とかマネジメント型とか5つくらいある中で、弊社の半分以上は職人型というか、個人で完結するスタイルの人間が多いという結果が出まして。みんなで仕事を作り上げていくタイプよりは、各々が自分の仕事を全うするタイプが多い……これは非常に珍しいと言われました。

一般的な企業で統計を取ると、職人タイプはせいぜい1〜2割で、周囲と協同して仕事をしていくメンバーが半分以上いるのが普通らしいんですよ。でも確かに、営業のコンサルタントなので、自分一人で求職者さんや企業様と向き合わなければいけない仕事ですからね。職人タイプが多いというのも、どこか納得がいきました。

編集部

コミュニケーションを取らないわけではないけれど、主体的に動いて自己完結できる人たちの集団ということでしょうか?

須藤さん

中小企業なので個々の能力が高くないと会社が回らない現状もありますし、業務量が多い中でもこなせるメンバーが集まっているとは思います。

清水さん

とはいえ、人材サービスに関わる3つの事業部では、クライアントについての情報共有は必要なんです。「あの企業は今は派遣はいらないけど、正社員を求めている」とか、「あの企業はシェアリングを検討している」といったものですね。そういう意味で事業部間のコミュニケーションは、他企業様よりも活発なのかもしれません。上手に連携しつつ、個々のスキルを伸ばすことを大事にしていると思います。

成果を見せれば社員全員に表彰のチャンスあり

編集部

御社の評価制度についても教えてもらえますか?

清水さん

半年に1回、自分が立てた目標に対して達成できてるかどうかを上長とともに振り返るのですが、その成果に対しての評価が給与に反映されます。シビアではありますけど、きちんと自分の頑張りが目に見えることは大きいと思います。

編集部

今の自分に何が足りていないかもわかりやすいですよね。

清水さん

そうやって改善や強化を繰り返すことで、自分のステップアップができるのはいいところだと思います。さらに、月末に締め会を行っていて、その月の数字を一番上げた営業の社員が月間MVPに選ばれるような表彰も行っています。

また、一年の成果を見て表彰される社長賞は、営業セールスの数字だけではなく、私達のようなバックオフィスのメンバーもターゲットになっています。こちらは、どのように自分で工夫をして業務を効率化し、それをちゃんと成果として出したかを評価されるものですね。社員全員にチャンスがあるような取り組みもしています。

ライフステージに合わせて働き方を選べる環境

株式会社RDサポートの社員が打ち合わせをしている様子

編集部

現在、出社とリモートの割合はどれくらいなのですか?

清水さん

個々の働きやすさに合わせて選択できるようになっていますね。須藤と私は管理部門なので、出社とテレワークが半々というような働き方ですが、他の社員は出社をメインにする者もいますし、逆にテレワークをメインにしている者もいます。

須藤さん

統一したルールがあるわけではなく、個人の裁量である程度自由に決めることが可能なんですよ。

清水さん

以前は週3日までテレワークという感じでテレワークの回数に制限を設けていました。しかし現在は特に制限を設けずルールもない状態で、本当にその社員にあった働き方を選択できる環境です。勤務時間に関してはフルフレックスを採用しています。

短時間のプライベートの予定なら、有給を使う必要はない

編集部

現在の制度になってから、社内からも喜びの声があがっているとか?

清水さん

大体弊社のメンバーの半数以上が家庭を持っていて、子どものいる社員も多いです。そのため、保育園に預けているお子さんが体調崩してもすぐ帰れたり、そういったところがすごく良いとは聞いています。須藤も子どもが3人いるママなので、特に体感しているのではないでしょうか。

須藤さん

実はさっきも13時半から14時半まで学校の懇談会があって、隣近所の小学校に一時間だけ行ってきたんですよ。今日がテレワークだからこそ、中抜けしても15時からのこの取材に参加できているんです。これはリモートかつ中抜けが可能でないと叶わないことですから、非常に柔軟に働かせてもらっていると思います。

編集部

企業様によっては、中抜けが自由でなければ半休になってしまいますよね。

須藤さん

そうなんです。半休を取るほどでもない予定って、皆さんけっこうあると思うんですよね。それを自由にできるっていうのは本当に非常にありがたいことで、逆に「中抜けばかりだから、もっと有給消化率を上げないと」と思うぐらいです(笑)。

清水さん

他にも、朝9時に病院に行って1時間だけで帰ってくる用事があったりすると、サクッと病院行ってサクッって家に戻ることができ、そこからテレワークで業務をスタートしてということもよくあります。

時にはちょっとお昼休憩を長めにとって、少しだけ外を散歩して運動不足を解消したり。プライベートの予定と、仕事の両立がうまくできるのが、テレワークとフルフレックスのいいところだなと実感しています。

編集部

ミーティングがある場合など、社員同士でコミュニケーションを取る際に使用しているツールはありますか?

清水さん

基本的に、社員同士のコミュニケーションツールはChatworkを利用しています。また、コミュニケーションというより情報共有という目的で、テレワークをする際は、自身のカレンダーに何時から何時まで何をするのか、必ず入力するようにルール付けをしています。

そうすることによって、自宅にいてもミーティングに出席しているのか、昼休憩をとっているのかなどがわかるようにしています。またテレワークに限らず、就業開始・終了時間や、出社、テレワークなどの情報もカレンダーへ入力することもルールとなっています。

編集部

自由なスケジューリングで動くからこそ、報告や連絡を怠らない仕組みが出来上がっているのですね。

進化を見据えた福利厚生とキャリア制度

株式会社RDサポートの社員が上司と面談をしているイメージ

女性社員の育休復帰率は100%

編集部

福利厚生などの各制度について伺えればと思います。育児支援や育休産休制度などのサポートを利用されている方は多いのでしょうか?

須藤さん

管理部の同僚が弊社で最初の育休復帰者です。以降の女性社員は100%復帰していて、退職した人はいないんですよ。つまり非常に戻りやすい、戻ってきても働き続けやすいっていう環境ができているのだと思います。慶弔祝い金制度があるので、社員が出産したときには出産祝いが出ますし、男性社員の奥様が出産したときにも出産の特別休暇も出ます。

ただ、男性の育休取得はここ最近は発生してないんですけど、おそらくそれも働きやすいから育休を取らなくても、フレックスやテレワークで何とかなっているからではないかと思います。うまくカバーできるような働き方になってるから、あえて取ることがないのかもしれません。

編集部

もちろん「長期間育休を取った」という事例もすばらしいのですが、そのご家庭の形に合わせた良い手法があれば、それが一番ですよね。会社の制度設定とそれぞれの家庭のご都合によって、自由に働き方・休み方を選べるのはとても優れていると感じました。

飲み会での費用補助が支給される

編集部

他にも、福利厚生として飲食の補助があるというのを伺ったのですが、いかがでしょうか。

須藤さん

事業部ごとに懇親会費用の積み立て金があり、事業部全体のイベント(達成会や歓迎会)を開催するときの予算として使えるようになっています。

個人に使用するのではなく部門に対して使用権があるので、事業部で何かイベントを開催しようと決まった場合は積立金を使い、小人数で飲みに行くとなったら、そこは自腹でというようなルールは設けています。

編集部

確かに積み立てとして費用を補助してもらえるとなれば、前向きに出席する人が多くなりそうです。そうした試みが結果的に社内のコミュニケーション率の増加にも繋がっているのでしょうね。

自分のキャリアに繋がるなら複業もOK

編集部

2019年からパラレルキャリア(※)を認証しているそうですね。これは、実際にRDサポートさんで働きながら、別の仕事にもチャレンジしているというようなケースもあるということでしょうか?
(※)キャリアの開拓を目的として複数の仕事を行うことを指す。ボランティア活動なども含まれる。

須藤さん

現在は3名の社員がこのパラレルキャリア制度を利用しています。彼らが複業で行っていることは、現在弊社の中で担当してる職種とは全く別のものです。

編集部

複業の許可はどのようにして得られるのでしょうか?

須藤さん

事前に、複業の経験が今の本業に活きたり自分のキャリアに繋がるものであることを、役員に向けてプレゼンしてもらうんです。それを聞いて大丈夫であろうという判断をした場合は、複業を許可するという流れですね。

ただ、入社直後だったり、まだ自分の仕事が確立してなかったりすると、おそらく認定されるのは難しいのではないかと思います。現在複業をしている社員たちは、どちらかというとベテランの域に入っている者たちなんです。その中でうまく時間を融通して、フレックスとも組み合わせながら可能な範囲で仕事をしているようですね。

編集部

基本の仕事を全うすることが前提ではありますが、複業を公に認めてくれる会社は、現状では決して多くはないと思います。ここまでの話を聞いている限りでも、RDサポートは社員一人ひとりの生き方を肯定してくれている会社なのだと感じました。

個性も場所も問わない、多様性を取り入れた採用方式

株式会社RDサポートの社員が上司と面談をしているイメージ

編集部

RDサポートさんにフィットするかどうかを判断するには、どういったところを見ていますか?

須藤さん

まず一次面接で見るのは、その業務に適性があるか知識があるかという部分です。最終面接では会社の文化風土にマッチするか、どういった考え方をする方なのかといった人物面を見ています。

少し前までは、家族が似てくるのと同じような感じで、同じような気質を持った人たちが集まってきている感覚がありました。しかし、ここ数年は積極的に多様性を取り入れていくことで、社内で良い化学変化を起こしたいという考え方も出てきたんです。

だから今は、あえてこれまでの社員とは違う気質の人を入れてみるなど、新たな試みをしています。そういった意味では、人柄や性格、考え方の違いのようなところで、採用を見送ることは今はないですね。個性豊かな方も多く入社されているので、社内が賑やかになったと感じています。

清水さん

あと、最近は地方在住の方を採用している事例もあります。現在は宮崎県と宮城県にフルリモートの社員がいるんですよ。オンライン上にはなりますが、関東以外の方ともつながっているのが私達にとってもすごく新鮮ですし、新しい風が入ってきていると感じますね。

今後、採用においてはさらに個性も場所も問わない方向になっていくと思います。次はどんな人が来るのかと、会社全体で楽しみにしています。

公平な目で評価する会社だからキャリアアップにも最適

編集部

では、最後に記事をご覧の方にメッセージをお願いします。

須藤さん

弊社は人材サービスを提供していて、そこから日本の研究開発を支援するというミッションステートメントで事業を行っております。日本人の食、健康、ヘルスケアに貢献し、大きく言えば人々のQOL向上のため、もっと広く言えば医療とか医療費の削減に向けて日本を支えていく人たちを支える仕事なので、単純な人材事業ということではなくて、もっと広い視野で社会貢献ができている会社だと思います。

健康リテラシーも年々上がっていくので、需要は増えていく分野です。変化のスピード自体はゆるやかな業界かもしれないですが、今後長く根を下ろしてしっかりとやっていきたい方には非常に安定した良い業界だと思ってますし、業界特化ならではの強みのある会社だと思っています。

清水さん

この中小企業の規模で成果主義の会社っていうのは、あまり多くないと思います。営業にせよ、バックオフィスにせよ、自分自身で考え、行動したことに対し、きちんと会社が評価してくれるのが、今のRDサポートです。公平な目で見てくれる会社なので、キャリアアップを考えているのなら、すごくいいところかなと思っています。

また、食やヘルスケアに関する情報が広く得られることも利点です。一般企業に勤めている方よりも健康意識が高いことや、仕事以外でも家族や友人に健康関連などの情報を繋げていけることは弊社を推せるポイントでもあると思います。

編集部

本日はありがとうございました!

■取材協力
株式会社RDサポート:https://www.rdsupport.co.jp/
採用ページ:https://www.rdsupport.co.jp/recruit