成長著しい企業を支える若手の活躍について紹介するこの企画。今回はあらゆるスポーツの試合観戦情報を提供するアプリサービス「スポカレ」をはじめ、企業やプロスポーツチームのデジタルメディアのオペレーション、プロデュースなどを手がける株式会社スポカレを取材しました。
ライブスポーツの感動体験を提供する株式会社スポカレ
株式会社スポカレは、スポーツ観戦のための情報を提供するアプリサービス「スポカレ」を主軸に、企業やプロチームのWebやSNS運用、動画などのクリエイティブ制作、デジタル広告の配信を展開する企業です。さまざまなサービスを通じて新しいスポーツ観戦文化を育み、スポーツ市場の拡大に貢献することを目指しています。
会社名 | 株式会社スポカレ |
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住所 | 東京都港区芝公園2-3-3(寺田ビル) |
事業内容 | ・スポーツ観戦情報アプリ「スポカレ」 ・草野球チーム管理ツール「teams」 ・スポーツチームのオウンドメディア戦略、実行支援 |
設立 | 2018年6月 |
公式ページ | https://corp.spocale.com/ |
「スポーツ感動創造カンパニー」として、スポーツのライブ観戦を通じて感動体験を提供する株式会社スポカレには、どのような企業文化があるのでしょう。
スポーツ観戦の機会損失をなくすことを目指し、現役東大生として2018年に同社を起業した代表取締役社長の俣野泰佑さんに、スポカレの成長を支える要因や若手活躍についてお話を伺いました。
スポーツファンのあらゆるニーズに応える「スポーツ感動創造カンパニー」
▲株式会社スポカレは「スポーツ感動創造カンパニー」として、新しいスポーツ観戦文化を育んでいる(公式サイトから引用)
編集部
はじめに、スポカレさんの事業内容についてお聞かせください。
俣野さん
当社は「スポーツ感動創造カンパニー」として、あらゆるスポーツの試合観戦情報を提供するアプリサービス「スポカレ」や、草野球チームの管理ツール「teams」の他、WEBやSNSによるマーケティングソリューション、OTT(※)向け映像制作・配信業務など、LIVE観戦の感動を届ける事業を展開する企業です。
※OTT:Over-The-Top。インターネットを介して視聴者に直接提供されるメディアサービス
「スポカレ」や「teams」がコンシューマー向けなのに対し、チームやリーグ、プロスポーツチームなどの競技団体向けには、デジタルメディアのオペレーションやプロデュースなどを手がけています。
当社は数あるエンターテイメントの中でも、スポーツによる感動体験の源泉はライブ観戦にあると考えています。スポーツのライブ観戦でしか得られない感動や体験価値を最大化することをモットーに、事業を展開しています。
国内外のトッププロスポーツから学生スポーツまで。ライブ観戦情報を提供するアプリサービス「スポカレ」
▲国内外スポーツの観戦情報を集約するアプリサービス「スポカレ」。掲載競技数は約100競技
編集部
スポーツの試合を観戦するツールはさまざまありますが、アプリサービス「スポカレ」の特徴について教えていただけますか?
俣野さん
「スポカレ」は、従来の事後記事メディアでは得られない「スポーツ観戦を見逃したくない!」というニーズを「試合観戦情報の配信」という切り口でサポートするスマートフォン向けアプリです。
昨今はデジタルメディアが乱立し、さまざまな情報が飛び交う中で、自分が見たいスポーツが、いつどこで、どのように視聴できるかというのが非常に見えにくくなっています。ファンの皆さんが、スポーツを見逃すことなく、リアルタイムで見るために必要な、あらゆる情報をシンプルに提供するのが、アプリサービス「スポカレ」の特徴です。
編集部
アプリサービス「スポカレ」ではあらゆるスポーツのライブ観戦情報を提供しているとのことですが、掲載している競技、その数についてお聞かせください。
俣野さん
アプリサービス「スポカレ」は、国内外のプロリーグをはじめ、日本代表戦、アマチュアスポーツ、学生スポーツなどの大会や、リーグ戦の大会日程、地上波・衛星放送、ネット配信予定等の視聴情報、現地で観戦するためのチケット情報を網羅したサービスです。
掲載競技数は100以上、試合数ではアマチュアスポーツからトッププロまで、年間5万試合以上のライブ情報を掲載しています。また、野球のメジャーリーグ、バスケットボールのNBAなど海外スポーツ情報も提供しています。
編集部
アマチュアスポーツや学生スポーツなど、ニッチな分野のスポーツの観戦情報も取り扱っているのは、どのような思いがあるのでしょう。
俣野さん
メジャーリーグやワールドカップはビッグコンテンツということもあり、さまざまなメディアが情報を配信していますが、スポーツファンの中にはそれ以上に大学スポーツなどのアマチュアスポーツを楽しみにしている方が多くいます。
また、例えば学生スポーツなどでは、自分自身が出場する大会や対戦相手の試合をリアルタイムで観戦し、分析したいという需要もあると思われます。このような多種多様なニーズをプロダクトにしっかり落とし込むことが、当社の使命と考えています。
編集部
スポカレさんはプロスポーツだけではなく、学生スポーツなどニッチなスポーツ情報も配信することで、まさに国内外のあらゆるスポーツの感動を創造されているのですね。
草野球チームの管理ツール「teams」は対戦相手も探せる便利な無料ツール
▲チームの管理ツールの他、国内の草野球のチーム情報や試合実績などを閲覧できる「teams」(公式サイトから引用)
編集部
草野球チームの管理ツール「teams」とはどのようなサービスになりますか?
俣野さん
「teams」は、主に社会人で構成される草野球チームをチーム運営や競技記録の面でサポートするサービスで、スケジュール管理や個人/チーム記録の管理の他、対戦相手や選手募集などのコミュニティツールとしてもご活用いただけます。
国内の草野球愛好家は本当に多く、かつてのチームメイトや野球好きが集まってチームを作り、休日を中心に練習や試合が盛んに行われています。一方で、大会参加等を行う中で、チーム運営を行うことは簡単ではありません。
そんな中で、「痒いところに手が届く」管理ツールとして、「teams」は国内の草野球マーケットにおいて多くのご利用をいただいています。
チーム史上最多の観客を動員した、スポカレのプロデュース力
編集部
コンシューマ向けサービスから企業、プロチームとの提携など、スポカレさんの事業は多岐に渡りますが、サービスを通し、どのような価値を提供されているのでしょう。
俣野さん
当社が手掛ける領域は非常に幅広く、アプリサービスやWebサービスのほか、SNS、動画などのクリエイティブ制作、デジタル広告の配信など多岐に渡ります。
最近では多くのスポーツチーム様が、SNSを中心に多くのデジタルメディアを運用するようになりました。一方で、刻一刻と状況の変わるスポーツチーム運営において、それらを戦略的、かつ有機的に運用することは決して容易ではありません。ともすれば断片的な情報をそれぞれのメディアで「発信して終わり」になってしまうこともあります。
また、大量のメディアおよびコンテンツに対して、チームのカラーをクリエイティブかつ適切に反映させることも、スポーツチーム単体ではなかなか難しい作業です。
当社は、企業やチームと伴走することで全体をプロデュースすることを強みとし、プロデューサーカンパニーとしての体制を整えています。
編集部
新しいファンの獲得やチームブランディングなど、スポカレさんがプロデュースした企業やチームからはどのような声が寄せられていますか?
俣野さん
多くの企業やプロチームからお声をいただいているのですが、継続的にお取り組みをさせていただいているあるプロスポーツチーム様の試合では、クラブ史上最高の人数を会場に集客することができ、弊社もその一端を担わせていただいたことを高く評価いただきました。
試合のコンセプトやチームの皆様の思いをどのように表現するかという部分からサポートさせていただいたことが、ファンの皆さんにわかりやすく伝わり、結果このような観客動員数になったと自負しております。
編集部
まさにチームと伴走するかたちでプロデュースをされたことが、チーム史上最多の観客動員数につながったのですね。
増加する「スポカレ」のDL数とスタッフ数で成長を実感
編集部
2018年6月の設立から約5年、売り上げやスタッフ数などスポカレさんの成長を実感されることはありますか?
俣野さん
アプリサービス「スポカレ」のダウンロード数や売り上げも毎年順調に伸びており、昨年比で約2倍になると予想されるスタッフ数にも成長を実感します。規模が大きくなるのに並行してクライアント様の数も増えており、提供するサービスのクオリティも高めていきたいと考えています。
課題は“心理的な距離”。誰もが気軽にライブ観戦ができる仕組みづくりが急務
編集部
スポーツをライブ観戦する文化は、今後どのように変化すると思われますか?課題や今後の展望も含め、お聞かせください。
俣野さん
スポーツをライブで観戦する文化は、今後ますます発展していくと予想しています。コロナ禍や物価高騰など、日本全体がなんとなく停滞していく雰囲気がある昨今、スポーツで得られる感動や刺激は、より社会に重要になってくると思われます。
一方で課題となるのが、スポーツコンテンツへの「心理的な距離」だと考えています。会場へのアクセスや、試合の長さなど、コンテンツが飽和する現代において、スポーツコンテンツは少し腰が重くなってしまうような要素も持っています。
試合会場が遠いことや、配信サービスの料金を理由に、ライブ観戦をしたくても諦めざるを得ない方が一定数いるのは事実です。
当社はそのような心理的ハードルを、あらゆる方法で、圧倒的にゼロに近づけることを目指しています。ライブ観戦へのアクセスを改善し、価値を高め、より多くの人に感動を届けていくことで、できるだけ早いスピードで、スポーツ市場の拡大に努めていきたいと考えています。
スポーツを愛する平均年齢27歳の若手が「スポカレ」にジョイン
編集部
スポカレさんが成長を実感する理由の1つに、スタッフ数の増員があると伺いましたが、現在は何名のスタッフが在籍されているのでしょうか。スタッフの平均年齢についてもお聞かせいただけますか?
俣野さん
社員、業務委託、アルバイトスタッフ等を合わせて、40人超が在籍しています。社員の平均年齢は約27歳と、若い世代が活躍しています。
編集部
ジョインする方は自身がスポーツをされるなど、もともとスポーツに携わっている方が多いのでしょうか?
俣野さん
やはり事業の性質上、スポーツが好きな者が多いです。一方で関わり方はそれぞれで、いわゆる観戦ヲタクもいれば、プレーヤー一筋だったメンバーも在籍しています。
弊社にかかわらず、スポーツに何らかのかたちで携わっている人は多いと思うので、そう言った意味では、スポーツに対してポジティブであれば、誰もが活躍できる可能性のある環境だと思われます。私自身はサッカーを小学校1年から大学までずっとやっていましたね。
特に配属やアサインにルールはないのですが、スタッフは結果的に自分が好きな競技を担当することが多く、好きだからこそ生まれるアイデアや提案があります。競技への愛着が日常の業務に活かせるのは、スポーツを愛する者にとってやりがいにつながっていると感じます。
競技への愛着を“数字”に。フラットな関係性の中にも健全に議論する環境
編集部
同じ価値観を持った同世代のスタッフが活躍されているスポカレさんですが、オフィスはどのような雰囲気ですか?
俣野さん
スタッフに上下関係はなく、フラットに意見交換できる雰囲気です。コミュニケーションツールにはSlackを活用しており、スレッドで各自がアイデアや業務連絡など、自由に発言しています。
私が心がけているのは、スタッフのスポーツを愛するエネルギーを数字に変えていくことです。自分が好きなスポーツやチームの仕事をしつつも、事業を運営していくには自己満足ではなく、売り上げにつなげていくことが重要です。
リアルな数字のことも健全に議論しながら事業展開を図っているのが、当社の特徴であり強みです。
編集部
自分が好きな競技や得意とする分野をどのように売り上げにつなげていくかも含め、スポカレさんのスタッフはスポーツを心から愛されているのですね。
”ヲタク気質”を尊重し、各自が自走するカルチャーを重視
編集部
スポーツを愛する方がジョインされているスポカレさんでは、社内でスポーツイベントを開催したり、いわゆる体育会系の雰囲気があるのでしょうか?
俣野さん
意外に思われるかもしれませんが、会社全体での大きなイベントはあまり行っていません。個人の好きなことを無理やり共有するのではなく、尊重することを大切にしていることがその理由です。
良い意味でスタッフは“ヲタク気質”なので、自分の好きな競技やチームなど、スポーツに関連する趣味を持つ者の他、アイドルや音楽といった特定のジャンルに情熱を注ぐ者などさまざまです。
それぞれに好きなものがあり、没頭することで消費者、ファンとしての視点を養い、それが仕事にも生きてくれば、会社としては理想と考えます。なのであまり個人の趣味嗜好を邪魔しないようにしていますね(笑)。とはいえ、観戦した試合や観覧したライブなどについては、和気あいあいとした雰囲気の中で会話を楽しんでいます。
編集部
日々の業務に真摯に取り組むことで、好きなことにエネルギーを注ぐことができる、相乗効果があるというわけですね。
お互いを尊重し、ポジティブに物事を進めていける方を歓迎
編集部
ライブ観戦ならではの感動体験を大切にされているスポカレさんの事業や、成長要因、カルチャーに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、御社にフィットする方の特徴や、採用における求める人物像についてお聞かせください。
俣野さん
スポーツに限らず、好きなことを仕事にすることは、大きなエネルギーになります。仕事や趣味にはヲタクな部分があってこそと考える当社のスタッフは、好きなことのために日々の仕事を頑張っています。
当社の職種は、WebディレクターやSNSディレクター、Appエンジニア、ソリューションセールスなど得意とする分野を活かせる環境です。“これからどうありたいか?”を、それぞれのスタッフが真剣に考えているからこそ、会社も個人のチャレンジを応援したいと考えます。
自分の中のヲタク気質を活かせる、働きやすい環境が当社にはあるので、お互い尊重し合いながらポジティブに物事を進めていける方はぜひ、ジョインいただけると幸いです。
編集部
スポーツがもたらす可能性や、好きなことをエネルギーに変える御社のカルチャーは、仕事へのモチベーションにもつながると感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社スポカレ:https://corp.spocale.com/
採用ページ:https://corp.spocale.com/careers/