目覚ましい成長を続ける企業や、若手社員が活躍する企業を紹介するこの企画。今回は、企業のM&A仲介を手がける株式会社ストライクにお話を伺いました。
株式会社ストライクとは
1997年創業の株式会社ストライクは、企業のM&A(合併・買収)を支援する専門集団です。
後継者問題や事業の拡大など、経営上の様々な理由でM&Aを行う企業が増えるなか、「M&Aは、人の想いでできている。」というコーポレートスローガンのもと、経済的な面だけでなく、経営者や従業員など企業に関わる「人」にとってベストな形のM&Aを考え、仲介やアドバイスを行っています。
会社名 | 株式会社ストライク |
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住所 | 東京都千代田区大手町1-2-1三井物産ビル15階 |
事業内容 | ・M&Aの仲介 ・M&A市場SMARTの運営 ・企業価値の評価 ・企業価値向上に関するコンサルティング ・財務に関するコンサルティング ・プレマーケティングサービス |
設立 | 1997年7月 |
公式ページ | https://www.strike.co.jp/ |
株式会社ストライクは、1998年にオンライン上でM&Aのマッチングを行う日本初のプラットフォーム「SMART」を開設するなど、日本のM&A市場をけん引してきました。
今回は、創業25年を超えても増収増益の成長を続けられる理由や、若手社員の活躍を後押しする取り組みについて、企業情報部チームリーダー・シニアアドバイザーの松田拓馬さんに伺いました。
25年以上に渡ってM&A業界をリードする株式会社ストライク
▲株式会社ストライクは、「M&Aは、人の想いでできている。」をスローガンに、クライアントの声を大切にしたM&A仲介を行っている。(公式サイトから引用)
編集部
まず、ストライクさんの事業内容についてお聞かせいただけますでしょうか。
松田さん
私たちは1997年の創業以来、中堅・中小企業を対象としたM&A(※)の仲介やアドバイスを行っています。
※複数の企業を統合する「合併(Mergers)」や、ほかの企業の株式や事業を買い取る「買収(Acquisitions)」のこと。
企業がM&Aの検討に至るには、さまざまな理由があります。売り手側の場合は、後継者がいないことや企業の再生、さらに成長を加速させるためなどがあります。一方、買い手側の目的としては事業の拡大や新規事業への参入、人材・技術・商流の確保、強化などが挙げられます。
私たちは、M&Aを通じて経営者が抱える様々な課題を解決したいと考えています。
編集部
ストライクさんは、M&Aのオンライン仲介における国内での草分けでもあるそうですが、どのようなサービスを提供されているのでしょうか?
松田さん
代表的なものは「SMART」というサービスで、売却を検討する企業がオンラインプラットフォーム上に匿名で概要を掲載し、買い手側とマッチングするという仕組みです。
1998年に日本初となるM&Aのオンラインマッチングとして提供を開始したもので、このサービスが当社の成長のきっかけの一つとなりました。
未来を変える大きな決断だから、「想い」にしっかり寄り添う
編集部
長年に渡ってM&A業界をリードしてきたストライクさんが、仲介を行ううえで大切にしていることは何ですか?
松田さん
経済的な側面だけを見てアドバイスするのではなく、企業を取り巻く「人」にしっかりと想いを寄せることです。
M&Aは、企業の経営者や従業員、株主など関わる全ての人の未来を変えるものです。だからこそ、その方々の想いをしっかりと受け止めたうえで、ベストな提案をしたいと考えています。このような想いは、私たちのコーポレートスローガン「M&Aは、人の想いでできている。」にも込められています。
編集部
時代に先駆けた取り組みや顧客の想いに寄り添うサービスが、ストライクさんに対する信頼につながっているのですね。
M&A市場の拡大を追い風に、売上高100億円を突破する
編集部
ここからは、ストライクさんの成長の背景について伺いたいと思います。まず、ここ最近の業績について教えてください。
松田さん
2022年9月期まで8期連続で増収増益を達成しています。売上高はこの3年で倍増し、2022年9月期に初めて100億円を突破しました。
編集部
成長が続く理由として、どのようなことが挙げられますか?
松田さん
ひとつ目の要因としては、M&A市場そのものが成長していることです。2022年の上場企業によるM&Aの件数は前年比8.2%増の949件(※)で、2008年のリーマン・ショック以降で最多となりました。
※株式会社ストライク調べ。適時開示ベース
市場が拡大している主な理由としては、企業の「後継者問題」と「経営戦略」の2つが挙げられます。
まず、「後継者問題」というのは、オーナー社長の高齢化などで経営者の世代交代を考えるものの、周りに後継者がいないという問題です。
近年、このような課題に直面する企業が増えており、なかには廃業を選ぶ企業もあります。当社では、第三者のもとで事業を継続し成長させる道を提案する「事業承継型M&Aコンサルティング」に力を入れています。
ふたつ目の「経営戦略」というのは、M&Aを経営戦略のひとつに位置付ける企業が急増しているということです。
企業が成長するためには、新規事業への参入やコスト削減などが欠かせません。こうした課題を、企業買収によって解決しようと考える事業者が増えています。当社ではこのような企業様に対して「成長戦略型M&Aコンサルティング」として、経営課題の解決につながるM&Aを実現する支援を行っています。
編集部
今後もM&A市場の拡大は続くのでしょうか。
松田さん
高齢化や人口減少が進むなか、企業が生き残るための戦略としてM&Aを含む再編を模索する動きは加速すると考えられます。
また、海外ではGoogleを運営するAlphabetやFacebookを運営するMetaなど、買収によって早いスピードで成長した企業が多くありますし、ベンチャー企業の経営者などの間では「イグジット」、つまり事業を売却して利益を得ることを目的の一つとする人も増えています。
このようなケースは日本でも増えていく可能性があり、M&A仲介の必要性はさらに増すのではないかと考えます。
編集部
需要の増加を背景に、M&A業界におけるストライクさんの役割は今後ますます重要になりそうですね。
「お客様本位」の姿勢が信頼につながり、選ばれる会社に
編集部
M&A市場の活況を受けて、仲介業に新規参入する企業も増えそうですが、他社が真似できないようなストライクさんならではの強みはありますか?
松田さん
はい。当社が高い成長率を実現できる要因は、市場の活況だけでなく、当社の経営メンバーのバックグラウンドも影響しています。
M&A仲介を手がける企業の場合、営業出身者が経営の中心にいることが多いのですが、当社では、代表取締役の荒井をはじめ、取締役の大半が専門的な知識を持つ公認会計士資格を持っています。財務や会計など、M&Aに必要な専門知識を持つメンバーが経営に携わっていることは、顧客の信頼感につながっています。
また、お客様本位のサービスを徹底し、丁寧に対応していく企業文化ができていることが、お客様から選ばれている背景になっていると考えております。
編集部
具体的にはどのような点が「お客様本位」と言えるのでしょうか?
松田さん
私たちは「M&Aをしませんか?」とM&Aありきで提案をしたり、初めから「M&Aをすれば企業価値がこのくらい上がりますよ」といった話をしたりするのではなく、経営者の立場となって、意向や会社の事業内容を深く理解することから始めます。
当社が支援する中堅・中小企業はオーナー企業であることが多く、トップの考えが企業の強みや価値、文化に影響を与えていることがよくあります。だからこそ、経営者としっかりコミュニケーションを取ることで、会社の課題や今後目指す姿まで一緒に考えます。
また、経営課題を解決する方法として、必ずしもM&Aだけを提案するわけではありません。企業の売却ではなく上場を目指した方が良い場合、事業承継のために売却するのではなく親族の後継者教育に力を注ぐ方が良いと判断する場合もあります。
あくまでM&Aを「課題解決の手段のひとつ」と捉え、クライアント様にとって最善の方法を一番に考えてきたことが、当社に対する信頼と会社の成長につながっていると思います。
編集部
「M&Aは、人の想いでできている。」のスローガンのもとお客様本位の活動を続ける姿勢が、ストライクさんならではの強みになっていることが理解できました。
成功体験が自信につながる。ストライクの全社的に若手を支える文化
編集部
ここからは、若手社員の活躍について伺いたいと思います。ストライクさんには30歳前後の社員が多いということですが、職場はどのような雰囲気でしょうか?
松田さん
若手が裁量を持ち、思い切って挑戦できる環境だと感じています。
先輩社員が若手の提案に耳を傾け、実現のために一緒に考えたり動いたりしてくれるので、思ったことを恐れずに発言することができます。
編集部
成長をサポートする取り組みとしては、どのようなものがありますか?
松田さん
まず、当社は社員に対して「成功体験を早めに積んで自信をつけてほしい」という思いを持っているため、若手の活躍の推進にはとても積極的です。
例えば、先輩が二人三脚で若手を育てる文化があるので、未経験で入社しても、希望すれば早い段階で独り立ちできる環境が整っています。
入社すぐに複数の成約を経験、2年目でチームリーダーになった松田さん
▲松田さんは金融機関から株式会社ストライクに転職し、2年目でチームリーダーに抜擢された。
編集部
松田さんご自身も中途入社とのことですが、どのようなサポートを受けましたか?
松田さん
私は、20代後半で金融機関からストライクに転職しました。M&Aに関する知識は多少ありましたが、実務に深く携わることは初めてだったので不安もありました。しかし、何人もの先輩が進んで指導役になってくれたことで、実務を通して契約までの流れを学ぶことができました。
入社した月から先輩と一緒に多い日は10件ほど企業を訪問し、自分で考えた提案を実際にお客様にお伝えする機会もたくさんありました。どんどん任せてもらえたことで、入社時に感じていた不安もすぐに解消し、自信がつきました。
編集部
若手社員が責任あるポジションに抜擢されることもあるのでしょうか?
松田さん
はい。私は、初年度から周囲のサポートにも恵まれて、多数の成約を実現しました。その成果が認められ、入社2年目でチームのリーダーになりました。当社には、年齢や性別、前職での経験の有無に関わらず、望めばキャリアアップのチャンスがあると言えます。
今は、チームリーダーとして一緒に仕事をしているメンバーに成功体験を多く持ってもらえるようにサポートし、その過程で育ち、活躍してくれることを嬉しく思っております。
異業種からの中途入社でも、活かせる強みは必ずある
編集部
松田さんは金融機関の出身ということですが、ストライクさんには異業種から中途入社する方も多いのでしょうか?
松田さん
はい。私のような金融系以外にも、商社や人材、広告、ベンチャー企業など、様々な業界からメンバーが集まっています。異業種から転職し、入社半年で成約を獲得した社員もいます。
編集部
M&A業界が初めてでも、そのような活躍ができる理由は何でしょうか?
松田さん
それぞれの良い部分を武器として活かせる点です。当社ではひとつの案件に複数のメンバーが関わることが多いです。得意なことや、これまでの経験を活かし、弱いところはカバーし合うというチームプレーによって、個人では出せないような大きな成果につなげています。
そのため、多様なバックグラウンドを持つ仲間が集まっていることは、チームの力を発揮するうえでプラスに働いています。
経営者の本音を引き出すコミュニケーション上手な人を歓迎
編集部
様々な業種出身の方がいるということですが、どのような考えや強みを持っている人が、ストライクさんの仕事にフィットすると思いますか?
松田さん
まずは、考え抜く力がある方です。私たちは単なるM&A仲介ではなく、コンサルティングを重視しています。クライアント様のビジネスを理解し、そこから経営の課題や解決策を見つけることが求められますので、深く考えることが得意な方に合っていると思います。
また、この仕事は企業経営者とのコミュニケーションが不可欠です。言いにくい内容も含めて本音を話してもらうことが、質の高いコンサルティングにつながります。そのため、「この人になら心を許して何でも話したい」と思ってもらえるような人間性がある方には活躍していただけると思います。
編集部
最後に、ストライクさんの求人に興味を持つ読者の方にメッセージをお願いします。
松田さん
当社には、20代前半から何件も成約を獲得して活躍している社員がいます。M&Aの業務は専門的な知識も求められますが、自分の過去の経験や強みを活かせる場面は必ずあります。年齢や性別を問わず、武器を磨きながら活躍できる環境ですので、ぜひ一緒に挑戦していただけたら嬉しいです。
編集部
今回お話を伺い、ストライクさんには顧客に向き合う姿勢と若手の活躍を後押しする社風があるからこそ、成長を続けてこられたのだと感じました。
本日は、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社ストライク:https://www.strike.co.jp/
採用ページ:https://www.strike.co.jp/recruitment/