大きく成長中であり、若手・女性メンバーがいきいきと活躍している企業を紹介する本企画。今回は、名古屋を拠点に、お客様やSDGsなど社会のさまざまな課題解決について解決策を提供している竹田印刷株式会社にインタビューを実施しました。
100年続く印刷事業を軸に、さまざまな先端領域で事業展開
創業時からの基幹事業である印刷事業を軸に、WEB・動画、イベントまで幅広くサービス提供を行う竹田印刷株式会社。現在はソリューション事業として、システム開発やロジスティクスなど幅広い分野で事業を展開しています。
会社名 | 竹田印刷株式会社 |
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住所 | 愛知県名古屋市昭和区白金一丁目11番10号 |
事業内容 |
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設立 | 2022年4月1日(令和4年) ※旧竹田印刷株式会社は「竹田iPホールディングス株式会社」に商号変更 |
公式ページ | https://www.takeda-prn.co.jp |
今回は、竹田印刷株式会社のワンストップサービス本部長で執行役員でもある中村昌史さん、同じく竹田印刷株式会社の人事部副部長である横粂佳代子さんに、同社で展開しているSDGsなど社会課題の解決に貢献する事業や、女性や若手の活躍を後押しする企業風土についてお話を伺いました。
「お客様・社会の課題を解決する会社」という理念で事業展開
編集部
竹田印刷さんは、大変長い歴史のある企業でいらっしゃるんですよね。
中村さん
2024年に創業100年を迎えます。創業時からの基幹事業である印刷事業では、一般的な商業印刷だけでなく、セキュリティ印刷やWEB to PRINTなどにも対応しています。
この印刷事業をベースに、現在はソリューション事業として、システム開発やロジスティクスなど幅広い分野で事業を展開しています。
編集部
もうすぐ創業100年というのはすごいですね。お客様や社会のさまざまな課題解決の一つとして、エシカルペーパーの提案や障がい者アートの活用などに取り組まれていますが、その背景を教えてください。
中村さん
竹田印刷は印刷と名が付く会社ではありますが、お客様に対して印刷物だけを提供する会社ではありません。お客様・社会の課題を解決する会社である、と考えています。
お客様の事業のパートナーになるために、イベントの企画立案をはじめ、ウェブシステムや通販、動画など、必要なサービスを「無ければ作っていく」という進め方をしているので、お客様の課題に応じる形で新しいサービスが次々と生まれています。
編集部
お客様に寄り添って、課題を解決しようという心構えが、事業展開の核となっているんですね。課題を解決する中で、例えばどのような新提案が生まれたのでしょうか。
中村さん
一例として、海外で廃棄されているバナナの茎から作られるバナナペーパーや間伐された日本の竹を100%用いた竹紙など、地球にやさしいエシカルペーパーの提案を行っています。
編集部
エシカルペーパーを提案することになったきっかけを教えてください。
中村さん
きっかけは、世の中のSDGsの流れです。行政はもちろん、お客様も社会の一員としてSDGsに貢献する活動を推進していますし、社会から求められている面もあります。
当社がSDGsへの貢献に何ができるのかを考えたとき、プロダクトである印刷物に対してエシカル素材を使えるようにすることが、付加価値の提案として適切だと考えました。
初めは、あるお客様に対する課題解決というところからスタートしたのですが、徐々に他のお客様にも横展開ができるようになり、広がっていったという経緯になります。
編集部
エシカルペーパーを提案後、具体的な反響はいかがでしたか。
中村さん
お客様にはご満足いただいています。さらに言えば、これは社会にとっても良い活動なので、世の中に情報発信をしてPRするところまでセットでご提案をしています。
編集部
社会にプラスになる取り組みをすること、さらにその取り組みを世の中に情報発信することをセットにすることで、よりお客様に貢献できるんですね。
企業や公共施設に働きかけて、障がい者アート作品を世に広める
▲アート雇用社員の作品
編集部
SDGsにつながる竹田印刷さんの取り組みについて、他にも事例があれば教えてください。
中村さん
障がい者アートの活用を通じて、インクルーシブな社会を目指していこうという取り組みがあります。具体的には、展覧会の告知はがきやデザイン、印刷の提供などを行っています。
編集部
障がい者アートを提案に取り入れたきっかけは何だったのでしょうか。
中村さん
SDGsの観点から、もともと「みんなが活躍できる社会にしていきましょう」というゴールを目指すことが必要だと考えていたんです。
当社は印刷会社なので、社内にデザイナー、クリエイターが在籍しています。その中に、障がい者アート作品を世に広めることをライフワークにしているクリエイターがいたことが、直接のきっかけになりました。
編集部
具体的には、どのような方法で障がい者アートを世の中に広めているのでしょうか。
中村さん
例えばお客様の展示会ブースにアート作品を組み合わせることをご提案したり、企業で使うノベルティや社内報の表紙、事業用車両とアート作品をコラボレーションしたりしています。愛知県にゆかりのある企業様のチョコレートの包装紙にアート作品を採用していただいた例もあります。
企業コラボレーションとは別に、図書館など公共施設にアート作品を使ったブックカバーやしおりを寄贈したこともありました。
編集部
障がい者アートが一般的になっていくことで、アーティスト側のメリットもありますよね。
中村さん
アート作品が企業活動の中で採用されることで、アーティストのモチベーションは当然上がります。さらに金銭的に対価を支払うことで経済的自立ができる仕組み作りも可能じゃないかということで、各企業様に対して提案活動を強化しているところです。
アート雇用といって、障がいのあるアーティストの方の直接雇用もしています。例えば2023年の10月からフォントデザイナーの伊山英吾さんにチームに加わっていただきました。これは入社後5~6年の若手が中心になって実現しました。
編集部
アートを活かすために直接雇用することで、当事者の方にも社会にもプラスになる取り組みですね。
社会貢献に関する評価は、事業の推進と社内の活性化に貢献する
▲エシカルペーパーで作成した紙製ファイル・ノート(「Innovation Print Awards 2021」環境部門 第1位)
編集部
エシカルペーパーや障がい者アートに関する竹田印刷さんの取り組みは、世の中でも高く評価されていますね。
中村さん
国内外のデジタル印刷作品を評価するコンテスト「Innovation Print Awards」で2年連続受賞したり、「なごやSDGsグリーンパートナーズ」の中で最高位の「認定優良エコ事業所」に認定されたり、という実績があります。
このような認定は、会社の取り組みと姿勢を世間にお伝えできるメリットがあります。さらに、お客様に企画提案をする上でも「うちは認定企業なんです」と説明することで受注に繋がるので、ありがたいですね。
横粂さん
あとは、社会的から評価されることで私たちも誇らしい気持ちになるので、若手、ベテランを問わず社員の働きがいにも繋がっていると思います。
制度面でも女性社員の活躍を後押しし、次世代リーダーを育成
編集部
女性社員に対する支援について、竹田印刷さんではどのように取り組んでいますか?
横粂さん
2015年頃から、会社を挙げて全社員総活躍に取り組んでいます。ライフイベントで環境が変わっても就業を継続できるようにするために、まずは制度面を充実させることからスタートしました。
性別に関わらず柔軟に働ける環境を整えるために、フレックス勤務やテレワークを導入しました。育児休業・時短勤務も法定より長い期間で設定しています。
その結果、女性社員の育児休業の取得率はほぼ100%、男性社員も昨年度実績で67%ぐらいまで向上しました。
編集部
男女ともに、子育てをしながら働き続けられる土壌が整っているのはすばらしいですね。
横粂さん
さらに、若手社員に活躍してもらえるように、20代の若手社員がキャリアアップできる育成支援に取り組んでいます。若手社員をサポートするメンター制度の導入や女性社員向けキャリアサポートイベントも開催しています。管理職になる女性の割合も、徐々に増えてきました。
編集部
若手の女性社員を、手厚くサポートして、育てているんですね。横粂さんも活躍している女性社員の一人だと思いますが、どのようなキャリアパスを歩んでいらっしゃるのでしょうか。
横粂さん
私は、はじめ事務職として入社しました。それから営業職を経て、現在は人事部に配属されています。意欲があれば、分野を問わず登用してもらえる社風があるんです。
▲若手女性社員を中心に企画し出展したイベントブース
編集部
中村さんのチームでも若手の女性が活躍していらっしゃいますか。
中村さん
私のチームでは、クラウド型の受発注・倉庫管理システムのサービス「TS-BASE」を開発・提供しているのですが、先日、名古屋で出展したイベントでは、企画から当日のアテンドまで全てを設計・対応してくれた女性社員がいます。リーダーとして、10人、15人を引っ張ってくれています。
たまに失敗もありますが、失敗を経験しながらも、どんどん自主的に手を挙げてチームの中心になってくれるメンバーが育ってきていると思います。
横粂さん
中村の所属している部署は、女性社員のうち6割が20代なんです。若手の比率が高いことも、力を発揮しやすい一因なのかもしれませんね。今、中村が例に出した女性社員は、入社6年目で次世代リーダーとして活躍してくれています。
中村さん
入社1年目から挑戦できる環境なので、短期間で業務を自分のものにすることができますし、さらに隣の領域にどんどんジョブチェンジができるので活躍の幅を広げることができます。
それにプラスして、テレワークやフレックス勤務など人事部が整えた制度も使えるので、メンバーみんなが活躍しやすいのだと思います。
ベテランと若手のそれぞれの強みを活かした協力関係
▲竹田印刷株式会社では、女性・若手がいきいきと活躍している
編集部
竹田印刷さんでの若手社員の働き方について伺いたいと思います。もうすぐ創業100年と長い歴史をお持ちですが、平均年齢はどのくらいなのでしょうか。
横粂さん
平均年齢は42歳と成熟した職場になっています。一方で新卒を例年15人ほど採用しておりますし、全体的にはベテランと若手のバランスがとれた企業なのではと考えています。
中村さん
若手とベテランの仲が良いですね。竹田印刷の事業領域は非常に幅が広いので、ベテラン社員が築いているお客様との関係性は、若手社員が動く上でも重要です。若手に対するベテラン社員のフォローも手厚いので、すごくいい関係だと思います。
横粂さん
ベテランと若手が一緒に仕事をする中でも、お互いに補い合いながら仕事を進めていますね。基幹事業である印刷事業はベテランの経験を活かし、新しく派生した分野は若手の柔軟な発想を活かして発展させる、という役割分担ができています。
編集部
新規分野に取り組む若手が多いということは、若手の意見が通りやすい、チャレンジしやすいということでしょうか。
中村さん
そうですね。基本的にお客様の課題解決になるものはどんどんやっていこう、というトップの意思がありますので、チャレンジしやすいと思います。
10年前からまさに、お客様の課題解決のためにITを駆使したロジスティクス事業を開始しました。B to Bの受発注、倉庫管理のクラウドサービスから、マーケティング支援まで、10年間でさまざまな事業を構築しているのですが、中心になってくれているのは入社7年目ぐらいまでの若手社員です。
若手の頃からリーダーを務め、42歳で執行役員として活躍中
▲若手とともに仕事に邁進する竹田印刷株式会社の中村さん
編集部
竹田印刷さんのロジスティクス事業は、若手のアイデアと行動力が作り出しているんですね。若いうちからリーダーとなる方も多いのでしょうか。
中村さん
自分の話で恐縮ですが、私自身は入社6年目で部下を持たせてもらって、42歳の今は執行役員として、ワンストップサービス本部の責任者を務めています。まだまだ道半ばですが、若いうちから裁量を増やしてもらったのはありがたかったですね。
編集部
竹田印刷さんでは、どのようなスキルや適性を持った方が活躍できるのでしょうか?
中村さん
AIなどデジタルの領域に精通している方、あるいは脱炭素など社会課題に対する想いがある方などは、すぐに活躍していただけると思います。多様なスキルを持った方に加わっていただきたいですね。
編集部
基幹事業がありながら新しい事業にどんどんチャレンジしている竹田印刷さんなので、AI、ITの最先端分野のスキルがある若手が活躍できるんですね。
中村さん
適性で言えば「素直な方」でしょうか。素直で、新しいこと、お客様やビジネスのことを好きになれる方が活躍できる傾向はありますね。
編集部
未知の領域を切り拓いていく会社だからこそ、素直さ、好奇心が大事なんですね。
お客様の気持ちを大事に、一緒に課題を解決に取り組む方を歓迎
編集部
最後に、竹田印刷さんに興味を持った読者の方々に、メッセージをいただけますでしょうか?
中村さん
世の中はどんどん変わっています。私を含め社内のメンバーも常に新しいことを学んでいるのですが、当社にない経験を持った方、多様なスキルを持った方に入社していただいて、お客様の課題を一緒に解決していけたらと考えています。
横粂さん
竹田印刷には、お客様に向けての心、気持ちを大事にする社風があります。お客様に誠実に向き合って、真面目に仕事に取り組む心構えを大事にした上で、スキルや知識が豊富で、自律的に考えられる方と一緒に働きたいと思います。
100年の歴史を持つ印刷会社であることが、竹田印刷の強みです。地域に根ざした優良なお得意様がいるという安定した土台があって、さまざまな事業に挑戦している会社なので、働きやすい環境、安心してチャレンジできる環境が整っています。竹田印刷に興味を持ってくださった方は、ぜひ応募していただきたいと思います。
編集部
新しい価値の創出や、社会課題の解決にチャレンジしたい若手にとって、竹田印刷さんは制度も事業基盤も社風も申し分ない会社であることがわかりました。本日は、ありがとうございました。
■取材協力
竹田印刷株式会社:https://www.takeda-prn.co.jp
採用ページ:https://www.takeda-prn.co.jp/recruit