ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、岐阜県の中津川市役所にインタビューしました。この記事では、転職を検討されている方に向けて、同市で働く魅力をご紹介します。
岐阜県の中津川市は、建設工事が進むJR東海リニア中央新幹線の「岐阜県駅」が設置される自治体として、大きな変革期を迎えています。若手職員が中心となり、リニア開業にともなう次世代交通などさまざまなプロジェクトを推進中です。
また中途採用も積極的に行っており、民間企業からの転職者が、これまでの経験を活かして活躍できる環境が整っています。
今回は、中津川市役所のまちづくりの取り組みと働く環境について、人事課の遠藤さんと浅野さんに、お話を聞かせていただきました。
中津川市役所の若手職員:「リニアを活かすまち作り」への挑戦
▲中津川市役所外観
編集部
中津川市役所では、全国の自治体の中でも若手の方が多く活躍されていると伺っています。実際の職員の年齢構成について教えてください。
遠藤さん
現在は全職員のうち、3分の1~2分の1くらいが20代と30代です。リニア中央新幹線の開業にあわせて中津川市にも「岐阜県駅」が誕生する予定なので、特にここ5年ほどは大幅に採用人数を増やしており、若手の割合が着実に増加しています。
編集部
若手の方は、具体的にどのような業務において活躍されているのでしょうか?
遠藤さん
当市ではリニア中央新幹線の開業に伴い、リニア駅や総合車両基地が整備されるとともに、新たな交通ネットワークの形成が予定されています。その中で、東京大学と連携して自動運転の研究「次世代交通研究プロジェクト」を進めており、市内の付知町での実証実験に、若手職員が中心となって取り組んでいます。
自動運転技術の導入によって、高齢化が進展する中山間地域での交通手段の確保、また農産品や日用品といった貨物の輸送などの効果を想定しています。最先端の分野であり、多くのメディアでも取り上げられている注目度の高い取り組みです。
岐阜県唯一のリニア駅が設置されることは、市の知名度アップや雇用の拡大など、中津川市が大きく発展するチャンスになります。このため、市では「リニアを活かすまち作り」を最重要課題の一つに掲げ「リニア都市政策部」という専門の部署を設けて、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
編集部
遠藤さんご自身もリニア事業に関わられていますか?
遠藤さん
私は現在人事課ですが、以前は用地課に所属し、リニア関連の新設道路用地の取得交渉を担当していました。地域の方々もリニアには大きな期待を寄せてくださっていますが、中には、代々受け継いできた土地への強い思い入れから譲渡を決断されるまでに時間を要するケースもあり、粘り強く交渉を重ねてきました。
そうして契約が成立した土地での大規模工事の進行を目の当たりにすると、大きなやりがいを感じますし、市の変革に当事者として立ち会えるのは、市役所の仕事ならではの醍醐味だと思っています。
若手職員の意見を市政に反映。スピード感&活力ある市役所づくり
編集部
中津川市では令和6年に現在の小栗市長が就任されましたが、そのことも若手職員の活躍に影響を与えているのでしょうか。
遠藤さん
はい。若手職員の意見や提案を市政に反映させていく方針があるので、その影響もあると思います。これは、小栗市長の公約である「シン・なかつがわ構想」の中でも「スピード感を持つ活力ある市役所」をつくるという形で示されており、その実現に向けた取り組みを行っているんです。
その1つとして、市長と市民との対話から生まれた様々な課題の解決のため、各部署から集まった若手職員を主体としてグループで研究・議論し市民の方々にフィードバックする「政策形成研究会」という新しい取り組みも始まりました。
この研究会は4ヶ月のあいだ定期的に開催していて、今回のテーマは「川上(市内地域名)の地域づくりに関する政策提案」「若者が住みたくなる中津川」「中心市街地、駅前の活性化」というものでした。2024年12月には中間発表が行われ、まとめた内容を自由な形式で発表していましたね。
普段の業務と並行しながらなので大変ではありますが、研究会の若手職員たちは「より良いまちづくりに貢献したい」という共通の想いを持っています。これからも、中津川市役所はこのような政策などを通して若手職員、ひいては若者全体が活躍できる活気ある自治体を目指していきたいです。
編集部
その他に、若手の活躍事例があれば教えていただけますか。
浅野さん
当市では、国際交流事業を積極的に行っており、生涯学習スポーツ課で働く若手職員が、姉妹都市であるブラジルのレジストロ市との交流で活躍しています。市内企業の社長と共に実際にブラジルを訪問して現地との交流を深め、来年度はレジストロ市からの訪問団の受け入れも予定されています。
実は、この職員はプライベートでは陸上選手としても活動しており、110mハードルで全国大会に入賞するほどの実力者なんです。地域のスポーツクラブのコーチも務めるなど、公務員とアスリートの“二刀流”で地域に貢献していますね。
採用の特徴:募集年齢の幅が広く、民間企業との併願もしやすい
編集部
中津川市役所の採用に関して、特徴的な点はありますか?
浅野さん
当市役所は募集の年齢制限が幅広く、大卒から40歳まで(消防職や救急救命士は30歳まで)応募することができます。また、採用人数に関しても、毎年10~20名と他の自治体よりかなり多くなっています。
もう1つの大きな特徴として、採用試験の時期を民間企業に合わせているという点があります。一般的な市役所の試験は7~8月ですが、当市では3月応募開始、4月に1次試験を実施しています。市役所だけを志望する方に限らず、民間企業との併願を希望する方にも広く門戸を開くため、このスケジュールを導入しました。
遠藤さん
庁内には民間企業出身の職員が多くおり、それまでの経験を活かして業務にあたっています。私も、以前は営業職でしたので、最初に配属された用地課でのリニア用地交渉業務にスムーズに対応することができました。
私は30歳で入庁したのですが、当初は「同期の中で自分だけが年上で浮いてしまうのでは」という不安がありました。しかし、実際には私より年齢が上の職員も普通にいましたし、同期としてみんな仲良く交流しているので、社会人として経験を積まれている方もご安心いただきたいですね。
編集部
入庁後の研修制度についてもお聞かせください。
遠藤さん
年次に応じた体系的な研修制度があり、新入職員から管理職まで、段階的なプログラムが整備されています。また、中津川市役所単独だけでなく、岐阜県内の他の市町村と合同で行う研修もあります。日ごろ交流する機会の少ない他自治体の職員とグループワークや意見交換ができる、とても有意義な機会となっています。
新しい取り組みを続ける中津川市のため働く仲間を募集
▲苗木城跡(左)と馬籠宿(右)の風景。リニアなどの新しい事業と、歴史を感じられるスポットが調和している
編集部
最後に、中津川市役所でのお仕事に興味をお持ちの方へ、メッセージをお願いします。
浅野さん
市役所の仕事というと、窓口業務や福祉関係の仕事をイメージする方も多いと思いますが、実際にはそれ以外にも、自治体ごとにさまざまな取り組みを行っています。中津川市役所では、次世代交通の研究や中学生の海外派遣プログラム、リニア駅周辺の開発など、特色ある事業を展開しており、若手職員や民間企業からの転職者も大いに活躍できる環境です。
私は入庁以来5年間採用業務にあたっており、その間に採用された職員はみんな顔見知りですが、それぞれのびのびと活躍されている姿を嬉しく眺めています。ぜひ多くの方にチャレンジしていただければと思います。
遠藤さん
私の経験からお話しすると、地元の中津川市に貢献したいという明確な思いがありましたので、そのやりがいや充実感を感じられるという意味で、入庁して非常に良かったと感じています。
働き方という面でも、当市役所は休暇が取得しやすかったり、子育て世帯への配慮が充実していたりと、ワークライフバランスの取りやすい環境です。子どもが2人いるので、学校行事や子どもの病気の時などに気兼ねなく休みを取れることはとても助かっていますね。
中津川市は、リニア開通後には東京まで50分程度でアクセスできるようになり、さらなる発展が期待されます。一方で豊かな自然に恵まれ、スキーやスノーボード、キャンプなどのアウトドアライフを満喫できる環境です。この魅力あふれる中津川市で、市民の皆様のため、ともに働く仲間をお待ちしています。
編集部
本日はありがとうございました!
編集後記
この記事のまとめ
組織の特徴 |
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プロジェクト・業務内容 |
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中途採用の特徴 |
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働く環境 |
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地域の特徴 |
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中津川市役所の基本情報
住所 | 岐阜県中津川市かやの木町2-1 |
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公式ページ | https://www.city.nakatsugawa.lg.jp/index.html |
採用ページ | https://www.city.nakatsugawa.lg.jp/shisei/jinji/saiyou/index.html |
募集職種 | 採用ページ参照 |