企業の成長を、ワークライフバランスの視点で探るこの企画。今回は人と組織の相性を心理学とAIで診断し、社会全体の適材適所を目指すHR Tech(※)ベンチャーの株式会社ミツカリを取材しました。
※HR Tech:ビッグデータやクラウド、IoTやAIなどのテクノロジーを用いて、人事が抱える課題を解決に導くサービスや技術
HR Techで人事課題を解決する株式会社ミツカリ
株式会社ミツカリは、適性検査とエンゲージメントサーベイ(※)で、従業員の性格や価値観、企業の社風を分析し、人と組織の相性を可視化するHR Techサービス「ミツカリ」を開発・運営する企業です。
※エンゲージメントサーベイ:従業員のエンゲージメントを数値化・定量化するための調査、または調査を行うためのツール
これまで、感覚でしか把握できなかった相性をデータで可視化することで価値観の差に基づいたコミュニケーション方法を提案するHR Techサービス「ミツカリ」は、採用のミスマッチを防ぐと共に、人間関係やコミュニケーションの改善によって、離職率の改善に役立てることを目的としています。
会社名 | 株式会社ミツカリ |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿2-28-7 サテライトフロア1422 |
事業内容 | ひとりひとりの性格や相性を理解・分析して個と組織の力を最大化するHR Tech「ミツカリ」の開発・運営 |
設立 | 2015年5月 |
公式ページ | https://about.mitsucari.com/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) |
働き方の多様化により、従業員が主体性を持ち、能動的に行動することが求められる昨今、優秀な人材の流出を防ぐことは企業にとって重要な課題であり、従業員のエンゲージメント向上への取り組みは急務です。
このような社会課題に取り組む株式会社ミツカリには、どのようなカルチャーが根付いているのでしょう。導入企業実績4,700社、適性検査受検者数35万人を誇る「ミツカリ」の成長要因やそれを支えるスタッフの働き方について、マーケティング部マネージャーの山口彰太さんにお話を伺いました。
人と組織の相性を診断するHR Tech「ミツカリ」とは
編集部
1人ひとりの性格や相性を理解・分析し、個と組織の力を最大化するHR Tech「ミツカリ」を運営されているミツカリさんですが、事業の特徴についてお聞かせください。
山口さん
当社が開発、運営をする「ミツカリ」は、人事領域における適性検査とエンゲージメントサーベイが1つになったBtoBサービスです。
個人の性格や価値観、感情、人間関係の相性など、これまで企業の人事部門が感覚的に行ってきたことを心理学の理論をベースとした72問10分間のテストによる適性検査と、1分間のエンゲージメントサーベイにより、仕事に関する性格や価値観、感情を数値化します。その結果を比較することで、「人と人」または「人と組織」の相性も数値化することができます。
例えば、「この人とは話しやすいけれど、あの人はなんだか苦手」といった理由がいまひとつわからない感情に対し、数値に基づいて接し方を変えることで円滑なコミュニケーションや、エンゲージメントの向上を図るための施策を考えることができます。
編集部
人の感情や性格、組織との相性は非常にファジーな部分ですが、「ミツカリ」で可視化することで、人事領域の課題の1つとされる、人間関係による離職を回避できるというわけですね。
山口さん
おっしゃる通りです。厚生労働省をはじめとする様々な調査結果を見ても、会社に馴染めないことを理由に離職される方が多いと報告されています。
「ミツカリ」を活用することでコミュニケーションで注意すべき具体的な行動例などを提示し、人と組織の特徴や相手との考え方の違いを理解することで相互理解を促進、お互いの強みを活かせる組織づくりを支援するのが「ミツカリ」の大きな特徴です。
変化しにくい性格・価値観と変化しやすいエンゲージメントを組み合わせて可視化
編集部
「ミツカリ」の適性検査やエンゲージメントサーベイは、どのような方法で可視化されるのでしょう。どのようなことが数値化されるのかも含め、教えていただけますか?
山口さん
適性検査とエンゲージメントサーベイの結果をAIが集計し、相性や価値観などを可視化します。
長年の環境などによって確立される性格や価値観は簡単に変えることはできません。例えば、苦手なことでもお金のために残業もいとわず、どんな仕事でも頑張りたいという人もいれば、例えお金のためでも苦手な仕事はやりたくない。定時に上がってプライベートを充実させたいという方もいます。
後者のような価値観の人に重要だけど残業が多いプロジェクトを任せるとストレス過多となり、仕事への意欲が損なわれてしまう可能性があります。逆に前者の方であれば、仕事への意欲が高まる可能性もあります。
人間は相手も自分と同じ価値観、思いを抱いていると思いたい生き物なので、例えば、苦労してキャリアを積んできた上司が若い世代に同じことを求めることも、このようなミスマッチを招くと思われます。
編集部
なるほど。相手を理解せずに価値観を強要することが、エンゲージメントの低下を招くというわけですね。性格や価値観を数値化することで、どのような支援ができるのでしょう。
山口さん
「ミツカリ」ではまず、性格や価値観を適性検査で可視化し、相性を数値化します。そうすることで上司は1人ひとりに合わせた接し方ができるようになり、円滑なコミュニケーションを図ることができます。
一方、人の感情は日々、変化するものであり、楽しく仕事をしていたけれど、1日の終わりに上司にミスを指摘され、モチベーションが下がってしまったということは誰にでもありますよね。
このような「変化しやすい感情、従業員エンゲージメント」を計測しながら、変化しにくい性格・価値観を組み合わせることで、「ミツカリ」は従業員エンゲージメントの向上を支援しています。
編集部
「ミツカリ」は組織の課題を可視化するための指標であり、企業は社員と共に解決方法を検討し、働きやすい環境について考えるきっかけを得られるというわけですね。
採用のみの「ライトプラン」とマネジメントや組織改善にも役立つ「スタンダードプラン」
編集部
「ミツカリ」はBtoB向けのサービスとのことですが、どのようなプランがあるのでしょう。
山口さん
もともとは採用にのみ使えるプランをリリースしていた「ミツカリ」ですが、既存の従業員のエンゲージメント向上支援のニーズが高まったことにより、採用と入社後のマネジメントや組織改善にも役立てられる機能を開発し、「スタンダードプラン」を新たにリリースしました。
採用の場合は、雇用をする前に企業にフィットしない価値観や性格を判断することができますが、既存の社員に対してフィットしないことを理由に退職を促すことはできません。そのため、特定の個人の課題を追求するのではなく、マネジメントやコミュニケーション方法を見つけることを目的に「スタンダードプラン」が誕生しました。
編集部
「ライトプラン」と「スタンダードプラン」では、どちらを利用している企業が多いのでしょう。
山口さん
「ミツカリ」を導入いただいている企業様の比率は、おそらく9割が採用のみの「ライトプラン」だと思われます。売り上げの構成比率で見ると「スタンダードプラン」が約7割を占めています。
「ミツカリ」の分析をもとに配属先を決定。能力を発揮して活躍中!
編集部
「ミツカリ」を導入した企業様からは、どのような声が寄せられていますか?印象に残っているエピソードなどがあればぜひ、ご紹介いただけますでしょうか。
山口さん
営業部を希望する新入社員を、「ミツカリ」による分析をもとに、企画部に配属された企業様のエピソードが印象に残っています。
本人の希望とは異なる部署への配属でしたが、結果、企画部で活躍されているとのフィードバックが寄せられました。もし、本人の希望通り営業部に配属されていれば、もしかすると考え方や価値観の違いから先輩や同僚からの共感を得られず苦労をしたかもしれません。
特に新入社員の場合は自分の意見を通すことが難しいと思われるので、相性の良い企画部で自分の力を発揮できていることを嬉しく思います。
編集部
ジョブローテーション制度など、配属先が変わることで、自分には向いていないと感じ、退職するといった不幸なケースを「ミツカリ」は未然に防ぐことができるというわけですね。
導入企業実績4,700社、適性検査受検者数35万人を誇る「ミツカリ」
▲ミツカリが提供するコミュニケーションシート。1on1を前にこのシートを見れば、どんなところに気をつけてコミュニケーションすべきかがわかる
編集部
さまざまな企業への導入実績がある「ミツカリ」ですが、具体的な数字についてお聞かせください。
山口さん
これまで、4,700社の企業様に導入いただいており、適性検査受検者数はまもなく35万人が見込まれています。
私が入社した2017年時点の導入実績は300社ほどと記憶しているので、実績、売り上げ共に右肩上がりで成長していることが数字からも感じています。
急成長の背景にある企業のエンゲージメントへの取り組み
編集部
2016年の第1回HRテクノロジー大賞注目スタートアップ賞を受賞されて以来、さまざまな賞を受賞されているミツカリさんですが、御社が提供するエンゲージメント向上支援事業の成長の推移をどのように分析されますか?
山口さん
2015年の設立時は、従業員に適性検査を受検させることは一般的ではなく、企業からすると「なぜ、そのような面倒なことをしなければならないのか」といった懐疑的な意見が多かったように思われます。
しかし、多くの企業で人材不足が課題となっている昨今、優秀な人材の流出を防ぐためにはエンゲージメント向上への施策が必要不可欠です。企業側もそれに気づき、自社のデータをしっかり取ることで、従業員が主体性を持って働ける施策をすることがスタンダードになってきたことが、成長の要因と分析します。
編集部
企業は「ミツカリ」を導入することで、人材流出や多様な働き方への施策ができるようになり、結果、企業の成長にもつながっているのですね。
人事領域におけるデータ活用日本一を目指す
編集部
「ミツカリ」は現在、多言語にも対応しているとのことですが、外国籍の方も適性検査を受験することを想定されているのでしょうか。
山口さん
適性検査は現在、9カ国に対応していますが、管理画面は日本語のみとなっています。そのため、現状としては日本の企業で働く外国籍の方が受検しています。
海外企業でも、日本語がわかる人事担当者であれば活用いただけますが、「ミツカリ」は頻繁にサービスのアップデートをするため、管理画面の内容も都度、変わります。外国籍の方でも使いやすいサービスを提供するためには正しい文法が必須なので、海外企業に展開するためには、日本語以外の言語にも精通したスタッフのリソースの確保が今後の課題の1つです。
編集部
多言語や外国籍の方への対応の他、ミツカリさんの今後の展望についてお聞かせください。
山口さん
性格や価値観、スキル、人事評価などのデータを活用し、アクションにつなげる日本一の企業を目指しています。
エンゲージメント向上はデータを取るだけではなく、結果を改善行動にどのようにつなげていくかが重要です。社内の人間関係に問題があることが分かり、コミュニケーションを改善しましょうと言われても、具体的に何をしたらよいのか分からず活用できませんよね。でもAさんには「結論から先に話しましょう」、Bさんには「まずは意見を聞きましょう」とかであれば、アクションに繋げやすいはずです。
当社はデータを取ればどんなアクションができ、どのように会社は良くなっていくかを模索しながら開発を進め、人事、人に関わるデータを活用できる仕組みを構築したいと考えています。
編集部
企業が改善行動をする根拠を、データで分析、活用することで人事領域におけるあらゆる提案ができますね。
社内で議論する場を設け、サービス向上に尽力
▲株式会社ミツカリがサービスとして提供しているソーシャルタイプ研修を社内向けに実施している
編集部
企業の人事領域において、多くの実績があるミツカリさんですが、社内のエンゲージメントに関する取り組みなどはありますか?
山口さん
仕事に誇りとやりがいを感じ、いきいきと働けることに注力し、社会全体の適材適所をつくることに尽力する当社では、従業員がそれぞれ思う社会全体の適材適所とは何かを発表し、議論する場を定期的に設けています。
▲ソーシャルタイプ研修ではドライバータイプはどんなアプローチを嫌うのか、実際にドライバータイプの方にもヒアリングしながら再確認している
山口さん
「ミツカリ」は、採用におけるミスマッチを防ぐことを目的に開発されたサービスですが、エンゲージメントサーベイを含め、マイナスをゼロにする、仕事で感じる不幸をなくすのはもちろん、ゼロをプラスに変える、いきいきと幸せに働けることを目指しています。
編集部
社会全体の適材適所という大きなゴールを、社内全体の共通認識として確認するため、定期的に議論の場を設け、より良いサービスの構築に取り組まれていることがわかりました。
バリューは“相手を尊重すること”。その行動は人事評価にもつながる
編集部
続いて、ミツカリさんの働き方について伺います。現在、御社にジョインしているメンバーは何名ほどいらっしゃるのでしょう。
山口さん
現在、正社員は10名、業務委託を含めると30名ほどの組織で運営しています。
編集部
企業のエンゲージメント向上を支援されているミツカリさんには、どのようなカルチャーが根付いているのか、気になる読者は多いと思われます。組織づくりや企業として目指すあり方など、率直なご意見を伺えると幸いです。
山口さん
「ミツカリ」のサービスにも紐づくのですが、当社は“相手との違いを認め尊重すること”を行動指針に掲げています。それを実践することが人事評価にもつながります。
エンゲージメントにおいては「ミツカリ」を利用することで可視化し、円滑なコミュニケーションができるよう、スタッフ1人ひとりが積極的に行っています。
また新しいメンバーが加わったタイミングには、導入企業向けに提供しているコミュニケーション研修を社内で実施することによって、お互いどういう接し方をされると嬉しいのか相互理解を深めています。
リモートワークでもオープンなコミュニケーションを実現
編集部
ミツカリさんの勤務形態はどのようになっていますか?
山口さん
現状、リモートワークによる働き方を導入しており、開発チーム以外のスタッフの勤務時間は10時始業、19時終業が基本となっています。
リモートワークが中心になったことで、東京・恵比寿へ本社を移転しましたが、私も含め、オフィスに出社することはほとんどありません。他のメンバーは関東以外に在住している方もいるため、通常業務に関してはリモートワークで完結しています。
全社会議等の決まったタイミングで出社をお願いすることはありますが、その場合は空港や新幹線からのアクセスが良い貸し会議室に集まるため、本社に行ったことのないメンバーもいますし、私が担当するマーケティング部門で長く働いてくれているけどリアルでは一度も会ったことがないメンバーもいます。
編集部
リモートワークではコミュニケーションが課題になると思われます。ミツカリさんではどのような取り組みをされていますか?
山口さん
10時始業のタイミングで朝礼を実施しています。今日の業務の確認のほか、プライベートでの出来事などを共有することもあり、リモートワークだからと言って誰ともコミュニケーションを取らないといったことはありません。
しかし、出社勤務とは異なり、やはり会話は希薄になりがちなので、Slackのチャットツールやバーチャルオフィスツールを使ってコミュニケーションを図っています。
スラックでは意思決定の他、ビデオ会議や議事録、ドキュメントの共有なども行っています。業務に関することはオープンにするのが当社のカルチャーなので、必要な情報や気になることはSlack上で解決できる仕組みになっています。
編集部
担当する業務に関わらず、業務に関することは全てオープンにすることで、現在の会社の状況を全員が把握できるというわけですね。
代表自らがメリハリのある働き方を体現
編集部
オープンな環境のミツカリさんでは、どのような方が活躍されているのでしょう。働き方も含め、メンバーの仕事への取り組み方など、ご紹介いただけますか?
山口さん
代表の表のワークライフバランスを紹介します。表はお子さんが4人いるのですが、経営者としてはもちろん、営業部門のトップもこなすハードワーカーです。そのような状況でも常に家庭を大切にする思いは強く、社員として本当に頭が下がります。
10時から19時は仕事に全振りをし、以降は家族と過ごす時間やプライベートに切り替えるメリハリのある働き方を代表自ら体現しているので、スタッフもそれに倣ったワークライフバランスを取っているように思われます。
また、過去に入院経験もある表は、健康管理への意識が高く、スタッフに対しても健康の大切さを啓蒙しています。
編集部
健康への啓蒙について、ミツカリさんではどのような取り組みをされているのでしょう。
山口さん
通常の健康診断では、追加の検査を従業員自身が選択して受けることができます(上限金額あり)。MRIも5年に1回受けることができます。また、開発を担うエンジニアにおいては、パフォーマンスを最大限発揮できるよう、10時始業19時終業にとらわれず、自由な働き方ができるようになっています。
編集部
ミツカリさんのスタッフは、代表の表さんの健康への思いが結実された働き方をされているのですね。
男性スタッフの高い育児休暇取得率
編集部
代表の表さんは家庭やプライベートの時間を大切にされているとのことですが、それに関連しお聞きします。ミツカリさんでは育児休暇について、どのような取り組みをされているのでしょう。
山口さん
2022年に、私は育児休暇を取得しました。開発部のマネージャーも男性ですが、育児休暇を取得し、復職したばかりです。性別や役職に関わらず、育児休暇は誰でも取得でき、休暇においても申請しやすくなっています。
後のキャリアにつながる業務経験ができるミツカリのインターンシップ
編集部
ミツカリさんではインターシップ制度を導入されていると伺っております。インターン生はどのような業務を経験できるのでしょう。インターン生の活躍などについてお聞かせください。
山口さん
現在、マーケティング部門で1年半以上長期でジョインしているインターン生は実務を担当し、スタッフ以上の活躍ぶりを見せています。
創業時からインターン生を積極的に採用している当社はインターン生への信頼が厚く、単なる職場体験ではなく、実務を任せるスタイルを取っています。
例えばマーケティング部門では、定期的に面談をして本人の希望をヒアリングし、後のキャリアにつながる業務を任せるようにしています。最終的な責任の所在はもちろん社員にありますが、学生には思いっきりやりたいことをやれる環境を提供したいと考えています。
編集部
インターン生であっても大きな裁量を持って仕事ができることは、社会に出た時の大きな財産になりますね。インターン生の成長を実感されたエピソードなどはありますか?
山口さん
興味のある分野の仕事を任せるので学ぶ意欲が高いように思われます。時には私たちが知らない領域も、自分で調べて業務改善に活かしてくれることもあります。そのため、当社のインターンシップは業務に特化した人材に成長するといった特徴があります。
卒業や就職のタイミングでインターンシップを終了する際は、これまでの業務をマニュアル化し、次のインターン生に引き継ぐ取り組みも、学生自らが行っています。
編集部
素晴らしい心がけですね。ミツカリさんのインターン生のその後の活躍をご紹介いただけますでしょうか。
山口さん
インターンから当社に新卒として入社した前例はまだありませんが、エンジニアとしての知識や技術をゼロから当社で学び、後に外資系の金融機関のエンジニアとして採用されたことがあります。
エンジニア経験がないなか、チームでプログラミングをする大切さを全て吸収したことで、自らキャリアをつかんだことは、われわれとしても誇らしく感じます。
編集部
ミツカリさんのインターンシップがどれだけ充実しているかを物語る、素敵なエピソードですね。
“社会全体に適材適所”を共に創造する、意欲のある方を歓迎
編集部
最後に、採用について伺います。ミツカリさんが展開するHR Tech「ミツカリ」の重要性や将来性に感銘し、ジョインを希望する読者に向け、御社が求める人物像やフィットするスキルについて、メッセージをお願いします。
山口さん
正社員として採用する際はスキルを重視する可能性はありますが、それ以上に重きをおいているのが、当社のミッションである“社会全体に適材適所”という考えに共感いただき、人と組織の関係に興味があることです。
「このチームでは活躍できたのに、違うチームに行ったら実力を発揮できない、なぜだろう」という経験や、今現在、人間関係に悩んでいる方は、その解決方法のヒントを提供する当社に目を向けていただきたいと思います。
少しおこがましいかもしれませんが、当社にジョインいただくことで、人との関係性や距離感など、得るものはたくさんあります。エンゲージメント領域に興味がある方はぜひ共に、人とテクノロジーを掛け合わせた社会全体の適材適所の実現に向け、取り組んでいきましょう。
編集部
ミツカリさんでは“社会全体に適材適所”への思いに共感いただける方が、どんなポジションでも活躍されることを望まれているのですね。
山口さん
少数精鋭の当社は、スキルが高いことだけを条件に採用することはありません。かといって、人間関係の相性の良さだけを重視した採用もありません。やはり重要なのは当社のミッションを共に目指せるかということです。
仮に、人間関係の相性が合わなくてもお互い歩み寄ることで解決することができます。その証拠に、代表の表と私のマッチ度はわずか4%です。表は将来のビジョンを派手に啓示するのが好きなのに対し、私は数字をもとに地に足ついた計画を立てるのが得意です。
もちろん自分勝手なコミュニケーションばかりしていれば衝突する可能性が高いですが、自分は苦手だけど相手は得意なこと、その逆も理解・尊重しあうことで、うまくバランスが取れています。
目指す山の頂上は同じなので、お互いの違いを理解したうえで、そこに向かうために必要な装備を整えるイメージです。このように、人間関係の相性ではなく、当社のサービスに共感いただける方を歓迎したいと考えます。
編集部
ミツカリさんの行動指針である“相手を尊重すること”が根底にあれば、マッチ度は4%でもどんどんプラスになるということがよくわかりました。
それを実現するのがHR Tech「ミツカリ」であり、御社は社員一丸となってミッションの“社会全体に適材適所”の実現に邁進されているのですね。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ミツカリ:https://about.mitsucari.com/
採用ページ:https://www.green-japan.com/company/8122