AI技術と顧客のビジネスをつなぐ「Laboro.AI」のエンジニアの環境とは

Laboro.AIのエンジニア環境:AI技術と顧客ビジネスを融合する働き方

注目企業の躍進の理由や新しい働き方などについて、企業インタビューを行うこの企画。今回は、最先端のAI・機械学習技術を活用したオーダーメイドのソリューション開発とコンサルティングを提供する「株式会社Laboro.AI」にインタビューしました。

Laboro.AIの事業概要:オーダーメイドAIソリューションの開発と提供

株式会社Laboro.AI(ラボロ エーアイ)は、「すべての産業の新たな姿をつくる」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ」をミッションに掲げ、機械学習を活用したオーダーメイドのAI開発とコンサルティングサービスを提供する、AIスタートアップ企業です。

アカデミア(学術分野)で研究される最先端のAI・機械学習技術を企業へ届けるため、オーダーメイドのAIソリューション『カスタムAI』の開発および活用支援サービスの提供を行っています。

クライアントの事業や課題に最適なAIソリューションを開発するため、Laboro.AIではAIコンサルタントとエンジニアが協力してプロジェクトを推進しています。この連携により、高品質なソリューションの提供を実現し、顧客から高い信頼を獲得しています。

会社名 株式会社Laboro.AI (ラボロ エーアイ)
住所 東京都中央区銀座八丁目11-1
事業内容
  • 機械学習を活用したオーダーメイド型AI「カスタムAI」の開発事業
  • カスタムAI導入のためのコンサルティング事業
設立 2016年4月
公式ページ https://laboro.ai/

今回は、株式会社Laboro.AIの川崎さん、原さん、光岡さんの3名に、Laboro.AIで働くエンジニアの特徴や、社員のスキルアップをサポートする体制、若手でもチャレンジできる社風などについて詳しく伺いました。

本日お話を伺った方

株式会社Laboro.AI
エンジニアリング部
リード機械学習エンジニア

川崎 奏宜さん

株式会社Laboro.AI
エンジニアリング部
リード機械学習エンジニア

原 啓太さん

株式会社Laboro.AI
エンジニアリング部
リードシステム開発エンジニア

光岡 駿さん

Laboro.AIエンジニアの特徴:顧客課題解決に直接携わる広範な役割

株式会社Laboro.AIのメンバーの打ち合わせ風景

編集部

御社のシステム開発エンジニアと機械学習エンジニア、それぞれのオリジナリティについてお話しいただけますか?

川崎さん

Laboro.AIにおける機械学習エンジニアのオリジナリティは、役割の広さだと個人的に思っています。

前職の大手企業では業務が細分化されており、限定的な作業しかできませんでした。しかし、Laboro.AIでは、AIコンサルタントとビジネスコンサルの両方の役割を担うソリューションデザイナと一緒にプロジェクトを進めます。エンジニアの立場であっても、顧客に対する提案に関わっていくことができます。

Laboro.AIのエンジニアは、実装だけでなく、顧客理解やビジネス知識も求められます。この役割の広さが弊社のオリジナリティだと考えています。

原さん

Laboro.AIでは、「カスタムAI」を開発・提供しています。これは弊社独自のAIソリューションの考え方で、ソリューションデザイナと共にクライアントごとのビジネスや課題に沿うオリジナルのAIを、模索しオーダーメイドで開発します。

一般的な「パッケージ型AI」とは異なり、スクラッチに近い形で実装することが多いです。そのため、エンジニアの裁量が非常に広く、個々のオリジナリティを発揮することができます。

編集部

システム開発エンジニアについてもお聞かせいただけますか?

光岡さん

弊社はAIがメインの会社なので、システム開発エンジニアとして最も特徴的なのは、開発するシステムの中にAIが組み込まれている点です。

AIを組み込んだシステム開発のあり方は、世界的にもまだ確立されておらず、我々も最適な方法を模索しています。世界でも注目を集める最先端技術のAI、その中でもさらに最先端に立って新たな技術や活用法を試行錯誤していけるのは、Laboro.AIのシステム開発エンジニアとしてのオリジナリティだと思います。

また、ソリューションデザイナや博士号を持つ機械学習エンジニアなど、多様な専門家と協働できる環境も、弊社の独自性の一つです。この環境で、営業やAI開発の学術的側面について学び、経験を積めることも大きな特徴です。

エンジニアとAIコンサルタントの協働:相互理解に基づく効果的なプロジェクト推進

編集部

ソリューションデザイナの方々との相互理解や連携はどのようにされていますか?

川崎さん

お互いの役割が明確に分かれているわけではなく、少しずつカバーし合っているイメージです。

ソリューションデザイナは主にAIコンサルタントとして、ビジネス部分を理解しクライアントと課題を詰めながらプロジェクトを推進します。技術にも明るく、幅広い知識を持っています。

AI開発に必要な統計学等の基礎知識はもちろん、自らコードを書ける方もいます。そのため、エンジニアと同レベルで会話ができ、議論が円滑に進みます。

一方、エンジニアもアカデミックな知識を持ちつつ、ビジネス面の理解に努めています。課題に基づいて解決策を検討し、時にはAI以外の方法を提案するなど、クライアントのニーズに合わせた柔軟な対応をしています。

エンジニアとソリューションデザイナの相互理解が深く、互いの専門性を活かしながら協力し合うことで、クライアントのビジネスに真に価値あるソリューションを提供できています。

原さん

一般的には、コンサルタントが上位に立ち、エンジニアは指示された作業をこなすという関係性の会社も多いと思います。

しかし、私たちの場合はそういった階層関係はありません。エンジニアもソリューションデザイナも対等な立場で、技術やクライアントの課題について活発に議論しています。これもLaboro.AIの特徴であり魅力だと考えています。

エンジニア評価の特徴:技術力と顧客対応力の両面を重視

編集部

エンジニアの方の評価基準や求められる資質などを教えていただけますか?

光岡さん

弊社は、まだ規模がそれほど大きくない会社です。機械学習エンジニアの方は30人ほどで、システム開発エンジニアに関しては5人程度です。

組織を拡大していくフェーズにあり、エンジニアであっても事業や組織を成長させていく視点が求められます。

もちろん基本にはエンジニアとしての技術力が必須で、その上で経営者のような広い視野が必要とされるのが弊社の特徴だと考えています。

原さん

先ほど申し上げたようにソリューションデザイナと協働することが多いため、エンジニアも実際に顧客と直接対話する機会があります。

そのため、エンジニアリングスキルがあることは大前提で、顧客と同じ目線で問題解決の議論ができたり、顧客の課題に真摯に向き合えたりする能力が、評価として重要視されています。

編集部

御社で働くエンジニアの方々の最大の特徴は、ソリューションデザイナとともに顧客課題の解決に取り組むことだと理解しました。その点が評価基準にも反映されているのですね。

エンジニアの成長支援:定期的な勉強会と知見共有の取り組み

株式会社Laboro.AIのメンバーが笑顔で話しているようす

編集部

Laboro.AIさんは平均年齢が36歳と、若手の方も多く在籍されています。エンジニアの方々の研修や育成はどのように行われているのでしょうか?

原さん

弊社はまだ新卒採用をしておらず、現在は中途採用のみです。そのため、社内研修はもちろんありますが、育成に特に力を入れられているわけではないのが正直なところであり、課題でもあります。

ただ、こうした課題を解決するために内部ではすでに動きがあります。有志で勉強会を開催したり、ライトニングトークのような形でエンジニアの知見を共有する場を設けたりしています。

こういった学ぶ機会への参加については、会社としても推奨しております。そのため、プロジェクトを進めながら、自分が学びたい分野の技術を積極的にキャッチアップすることができます。

社員の学習や知見共有に関して、会社がサポートしてくれる姿勢ですので、自主的にどんどん成長できる環境が整っていると思います。

編集部

勉強会の開催頻度や内容について教えてください。

原さん

勉強会については様々な種類があり、複数の勉強会が同時並行で動いている形です。基本的にどの勉強会も1週間に1回は開催されています。

発表担当者が用意してきた内容を発表し、それに対して参加者がコメントやフィードバックをするという開催方法になっています。

編集部

勉強会に参加された方からはどんな声が聞かれますか?

原さん

プロジェクトは基本的に少人数で、リモート作業がメインなこともあって、エンジニアが大勢集まったり、会話したりできる機会はそれほど多くありません。

10人ぐらいが集まる勉強会もあるので、学びの場だけでなく、エンジニア同士の交流の場にもなっているという声を耳にします。

また、エンジニアはアウトプットする機会が少ないのですが、ライトニングトークや勉強会がアウトプットの場にもなっていて、成長につながっているという声も聞かれます。

充実した学習サポート体制:書籍購入補助からメンター制度まで

編集部

専門分野またはビジネス分野のスキルアップをサポートする制度などは他にございますか?

川崎さん

社員の学びを促進する制度は比較的充実しています。具体的には、書籍購入費用や学会への参加費の補助、資格取得支援などがあります。

また、「メンター/スーパーバイズ制度」というサポート制度もあります。エンジニアは自主的に勉強してスキルアップを図りますが、最も効果的なのはプロジェクトを通して実践的なスキルを身につけることです。

当社では、社員が未経験の分野に挑戦したいという意欲を大切にしています。ただし、いきなり一人で任せるようなことはせず、適切なサポート体制を整えています。

具体的には、メンバーごとにその分野に詳しいスーパーバイザーがつき、プロジェクトを進める中で都度フィードバックをもらいながら知識と経験を培うことができます。

この制度により、様々なプロジェクトの知見を得られるだけでなく、スーパーバイザーのスキルを間近で見ることができ、効果的にスキルアップできる環境が整っています。

若手エンジニアの活躍:年齢に関係なく評価される公平な環境

株式会社Laboro.AIのメンバーの打ち合わせ風景

編集部

Laboro.AIさんの雰囲気などもお伺いできればと思います。まず、御社のカルチャーについて教えてください。

川崎さん

若手でも評価される文化があります。私と原は機械学習エンジニアとして入社し、1年程度の短いスパンで昇進することができました。さらに、光岡は入社からわずか半年という速さで昇進しています。

非常に早い段階でプロモーションをいただき、年齢に関わらず評価してもらえる環境があることを実感しています。

また、新しいアイディアを出しても否定する人がいないので、意見が言いやすい風土です。そのため、若手も積極的に意見を言ったり、新しいことにチャレンジしたりでき、それによって評価してもらえるという好循環が生まれているのだと思っています。

原さん

弊社はまだ設立して間もない会社ですので、制度が完全に体系化されていません。そのため評価制度や組織体制も頻繁に変わっていくので、変化に対してとても柔軟な会社です。

先ほど川崎が話した昇進に関しても、「若すぎるから、昇進はもう1年待とう」ということは全くありません。社員が成長したらどんどん抜擢していきますし、若手にも裁量の大きい仕事を任せてもらえます。

学歴や職歴も全く関係なく、フラットに扱ってもらえる風通しがいい会社だと思います。

技術への情熱:学習意欲の高いエンジニアが集結する環境

編集部

エンジニアの方々はどんな方が多いのか、どんなカルチャーがあるのかについて教えてください。

光岡さん

シンプルに先端のAIや機械学習技術などが好きな人が多いです。「仕事だから働いています」という方より、「好きだから仕事として働いている」という方ばかりで、エンジニアの仕事や技術が好きじゃない方はいないと思います。

川崎さん

技術オタク気質な人が多く、学ぶことに対して「ごくごくと水を飲む」ように貪欲に吸収していく感覚の方ばかりだと感じています。

勉強会なども会社から強制されて重い腰を上げるという感じではなく、みなさん自主的に集まってきます。

誰かが「こういうテーマで勉強会をやりたい」と言えば、「自分も自分も」と積極的に参加したり、自ら情報を共有したりするカルチャーがあると思います。

技術系部活動の盛況:自主的な学びの場としての社内コミュニティ

編集部

社員同士の交流を促す取り組みとして、全社イベントのほかに社内部活動制度があるそうですね。どのような活動をされているのでしょうか?

光岡さん

現在、社内部活動として電子工作部とデータ分析コンペティション部の二つがあります。

データ分析コンペティション部では、「Kaggle(カグル)」というデータサイエンスコンペティションプラットフォームを使用し、コンペ形式で機械学習の知識や技術の向上を目指しています。電子工作部は、その名の通り電子工作を行う部で、私が部長を務めています。

弊社の部活動の特徴は、フットサル部やバスケットボール部といったスポーツ系ではなく、技術系の活動が多い点です。これは、技術系が好きな人が集まっているという当社の社風が反映されています。

また、部活動への参加や立ち上げが非常に容易な環境です。現在の社員数約60人のうち、電子工作部には11人が所属しており、全社員の6分の1を占めています。

部活動に興味があれば参加しやすく、さらに立ち上げもしやすいです。私自身、3ヶ月の研修期間中に電子工作部を立ち上げて部長になりました。社歴に関係なく、「やりたい」という意思を伝えれば実現できる環境が整っています。

編集部

勉強会だけでなく社内部活動でも技術系の活動が盛んとのことで、技術や新しいことを学ぶことが好きな方々が集まっている会社だと理解しました。

Laboro.AIが求める人材像:最先端技術への挑戦意欲を持つエンジニア

株式会社Laboro.AIのメンバーが笑顔で話しているようす

編集部

最後に、求める人物像やLaboro.AIさんにフィットする人物像を含めて、読者に向けてメッセージをお願いいたします。

原さん

Laboro.AIのメンバーはみんな人柄が良く、とても雰囲気のいい職場です。努力した分だけ裁量が増え、適切な評価を受けられます。また、フランクに意見を出し合える風通しの良さも特徴です。

職場の上下関係に悩んでいたり、最先端の技術に携わりたいと考えている方には、Laboro.AIが理想的な環境かもしれません。現在抱えている悩みや不満を解消できる可能性が高いです。

弊社のホームページをご覧になり、少しでも興味を持たれた方は、ぜひ検討していただければと思います。

光岡さん

AIを組み込んだシステム開発は、今後さらに発展していく分野です。まだ確立された方法論がない状況なので、新しい仕組みを自ら考え出すことが好きな方にとって、非常にやりがいのあるポジションです。

システム開発エンジニアに限らず、すべての職種で新しいことにチャレンジしやすい環境を整えています。AIや開発に情熱があり、常に新しいことに挑戦したい方にぴったりの会社です。そういった方々からのご応募をお待ちしています。

川崎さん

弊社で機械学習エンジニアとして働く最大の魅力は、その役割の広さです。Laboro.AIのエンジニアは単にコードを書くだけでなく、ビジネスの最前線で顧客の課題を深く理解しながら実装を行います。そのため、真に価値のあるソリューションを提供できていると実感できます。

特に、現状に満足していない方や、年功序列の環境で適切な評価を受けられずにいる方は、弊社で充実した仕事ができると考えています。

やる気さえあれば可能性は無限大です。少しでも迷っている方は、ぜひ一度お話しさせてください。

編集部

Laboro.AIさんでは、学習や挑戦を支援する環境が整っており、若手社員も公平に評価される企業文化が根付いています。

エンジニアの方々も顧客の課題に直接向き合う機会があり、このような環境が社員の成長と事業の発展を促進していると感じました。

本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社Laboro.AI:https://laboro.ai/
採用ページ:https://laboro.ai/company/recruit/