エンジニアが充実感を持って仕事に取り組み、成長できる環境がある企業や自治体にインタビューする本企画。今回は、株式会社マーケティングアプリケーションズにお話を伺いました。
リサーチ業界シェアトップクラス、株式会社マーケティングアプリケーションズ
国内リサーチ業界トップクラスのシェアを持つ「forSurvey」をはじめとした、ユニークな自社プロダクトを開発・運営している株式会社マーケティングアプリケーションズ。メンバー同士が挑戦を応援しあうカルチャーを持ち、自社プロダクトに広く深く関われる環境で、エンジニアが実力を磨きながら活躍をしています。
会社名 | 株式会社マーケティングアプリケーションズ |
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住所 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目27-5リンクスクエア新宿16階 |
事業内容 | ・マーケティングリサーチプラットフォーム ・データマネジメントツール/ソフトウェア ・システムソリューション |
設立 | 2022年5月26日 |
公式ページ | https://mkt-apps.com/ |
今回は、株式会社マーケティングアプリケーションズの代表取締役の竹中司さん、執行役員/CTOの猪狩創さん、システム部コーポレートシステムチームの鈴木博貴さんに、同社で働くエンジニアの挑戦・成長を応援する環境などについてお話を聞かせていただきました。
開発から運営・保守まで、自社プロダクトにこだわれる環境
編集部
はじめに、マーケティングアプリケーションズさんの事業内容について教えてください。
竹中さん
現在、主力となっている事業は「forSurvey」と、「Surveroid」というセルフ型のマーケティングリサーチプラットフォームです。
「forSurvey」はマーケティングリサーチのプロフェッショナルに向けたサービスです。180社を超えるマーケティングリサーチ会社、メーカーへの導入実績を持つ国内リサーチ業界トップシェアのプラットフォームとなっています。
また、専門的なリサーチの知識を持たなくとも簡単に利用できる「サーベロイド」では、食品メーカーや広告代理店等600社以上の幅広いユーザーにサービスを提供しています。
それぞれのリサーチプラットフォームは当社の抱える約500万人を超える大規模パネル「MApps Panel」と連携し、作成したアンケートは自社で会員を持っていなくても聞きたい属性の方から回答を自由に得ることができます。
編集部
プロユースから幅広いユーザー向けのサービスまで、広く事業を展開されているんですね。マーケティングアプリケーションズさんで働いているエンジニアの皆さんの仕事の進め方には、何か特徴はありますか。
猪狩さん
当社のエンジニアの仕事は、自社のプロダクトの開発・保守・運用となっています。自身のアイデアや開発した機能がどのような効果を生んだかを把握した上で検討を進めることができることが当社エンジニアの醍醐味です。
編集部
自社プロダクトに開発から保守までトータルで関わることができることは、魅力的ですね。
ビジネス的な課題にもエンジニアが積極的にコミットすることで、成長できる
編集部
マーケティングアプリケーションズさんの組織体系はどのようになっていますか。
猪狩さん
社内体制は多様で、エンジニアだけが所属する部署もあれば、職種問わずサービスに関わるメンバー全員が所属している部署もあります。エンジニア全体としては15人ぐらいです。
特定のプロダクトのことを一つの部署で担当するというよりも、いくつかのプロダクトを全体で見るイメージです。その中で、サービスに近い部分を担当するメンバーと、インフラ的な基盤を担当するメンバーに分かれていますが、どのサービスでも運営する上で必要なことは、エンジニアもビジネスのメンバーと一緒に考えながら仕事を進めていくことです。
編集部
開発をして終わりなのではなく、エンジニアもビジネスとして成立させていくための戦略に関与できるんですね。そこが、マーケティングアプリケーションズさんで働くエンジニアにとって、成長できるポイントなのでしょうか。
猪狩さん
サービスにより近い環境で仕事ができることは、エンジニアとしての力量を大きく成長させると思います。
エンジニアにはいろいろな働き方があり、その中にはどうしても「他社の仕事のお手伝い」的な姿勢になってしまう環境もあるように思いますがその点、私たちマーケティングアプリケーションズでは、メンバーみんなが自社プロダクトに誇りをもっており、エンジニアにも自社プロダクトに対するこだわりを意識してもらっています。エンジニアとして、IT技術の専門性を持って仕事に取り組むだけではなく、サービス運営のために何が必要かを考える働き方を大事にしています。
編集部
IT技術の専門性を磨くだけでなく、サービスを育てていく視野の広さも必要だということですね。
猪狩さん
ビジネスの成長に自分が寄与するという気持ちをもって仕事をすることで、よりやりがいを感じられると思います。エンジニアとしても、自分が何のために、誰のために仕事をしているのかを意識しやすくなるので、仕事の充実感につながります。
編集部
自分の仕事に深く、広くコミットすることが、やりがいにつながるんですね。
自分で提案したアイデアが実現。社内からのフィードバックも成長のチャンス
編集部
鈴木さんは、一人のエンジニアとして、マーケティングアプリケーションズさんでどのようなキャリアを積まれてきたのでしょうか。
鈴木さん
入社以来、小さな案件から会社の基盤システムに関わる大きな事柄まで、いろいろな経験を積ませてもらっています。
編集部
マーケティングアプリケーションズさんはエンジニアにとってどのような環境でしょうか。
鈴木さん
細かい指示のある定型業務だけでなく、課題の発見と、その課題に対して自分で解決方法を調査し、考えたアイデアを会社に対して提案ができる環境があるので、エンジニアとして成長できる環境だと思います。
編集部
エンジニアそれぞれの積極的な発言を歓迎する文化があるんですね。
鈴木さん
私たちエンジニアの提案が会社のシステムに取り込まれて、実際に改善につなげる仕事ができます。自分が取り組んだ事柄によって会社のサービスをより良くできている手応えがありますし、同時に社内からいろいろなフィードバックももらえるので、そこにも成長のチャンスがありますね。
編集部
何か言われたことをやるだけでなく、裁量を持たせてもらってチャレンジできる環境があり、さらにそのフォローをしてくれる環境があることが、鈴木さんの大きな成長に繋がっているということですね。
社内データのシステム全体を改革。社内外の知見を結集させて難題を遂行
編集部
今までの経験の中で、自分のチャレンジや周囲のフォローによって成長できた出来事はありましたか。
鈴木さん
会社のシステムを、データセンターからパブリッククラウドに移す仕事を任せてもらった経験をしたことで、一番成長できたかなと思います。
以前はデータセンターを運用していたのですが、ハードウェアの保守や対応人員確保の問題、また、サービスの利用規模が増えてくることによるスケーリングの問題などもあって、パブリッククラウドに移すことになったんです。
システム全部をそのままの状態で丸ごと移行させることも考えたのですが、サーバースペックが据え置きのままでは、ランニングコストが上がってしまうという課題がありました。私たちの自社サービスの性質上、サービストラフィックの多いときと少ないときの差がかなりあるので、必要なリソースも変わってしまうんです。そのため、オートスケールできる環境を構築し、この課題を解決する必要がありました。
また、サービスで使用される個々のサーバーについても、構築した時期によって中身が異なっていたり、統一的な管理がされていないといった課題がありました。サーバの構築・管理はコンテナ技術を採用することで解決しつつ、スケーリングの課題やお客様ごとの論理的な環境の分離、構成の柔軟性など様々な要素を考慮しまして、最終的にはKubernetesというコンテナオーケストレーション技術を導入することを決定しました。
編集部
課題をひとつひとつクリアしながら、鈴木さんの考える方針に基づいてシステムの基盤を整えていったんですね。
鈴木さん
システム移行の仕事をしていたときに、ちょうど「CloudNative Days」というイベントに会社から参加させていただきまして、そこからも知見を得ることができました。移行先のパブリッククラウドであるGoogle Cloudの方のサポートを受けつつ基盤の設計を行い、検証できる環境を会社で用意してもらいました。そこで積極的に技術検証を行って、運用・保守の面を含め、サービスとして確実に動かせるものが完成したので、無事にリリースすることができました。
編集部
自分で考えるだけでなく、イベントなどに参加をして、外部の専門家の知見を取り入れることも大事だということですね。
鈴木さん
さらに私のメインの担当領域はインフラなのですが、コンテナ化をするときにはアプリケーション面でも手を入れないといけないので、開発メンバーのエンジニアとも協力して、移行を完遂させることができました。
私個人だけではなく、チームとして良い取り組みができたところも、成長につながったのかなと考えています。
編集部
会社全体が関係する難しいプロジェクトに対して、自分が中心となって外部やチームメンバーの力を借りながらチャレンジさせてもらえた、ということですね。課題をひとつひとつ乗り越えて成果を出す経験は、エンジニアとしての大きな成長につながりますね。
2つの意味を持つ、コアバリューの「はやさ」と「しこう」
編集部
先ほど鈴木さんに伺ったエンジニアの皆さんの働き方にも関係していると思うのですが、マーケティングアプリケーションズさんの事業理念、カルチャーについてお話を伺えますか。
竹中さん
カルチャーとして、「挑戦を応援する」を掲げているので、先ほどの鈴木の例もそうですが、社内のメンバーには何でも挑戦してほしいと考えていますし、挑戦する人がいたらみんなでその挑戦を支えたいと考えています。
編集部
会社としての行動規範も、具体的に定めているのでしょうか。
竹中さん
「はやさ」と「しこう」の2つを、行動規範、コアバリューとして定めています。
「はやさ」は、迅速な行動をする「速さ」の「quick」はもちろん、先見の明を持って早期に行動を開始するタイミング的な「早さ」の「early」も大事にしていきたいので、ひらがなで「はやさ」としています。
「しこう」は、try(試行)とthink(思考)という2つの意味を重ねています。新しいアイデアや方法を積極的に試す「試行」の「try」と、事実に基づきまずは考える「思考」の「think」の両方のアプローチを大切にしてほしいと考えています。
編集部
エンジニアの鈴木さんの例は、まさに「しこう」の実践だったわけですね。
竹中さん
鈴木の場合、技術を選定するところから、自身で考えて、試して、決定することができました。もちろん社内でチームとして相談をしながら進めていますが、会社として挑戦を受け入れる姿勢があるので、存分に「しこう」することができたのでは、と考えています。
編集部
マーケティングアプリケーションズさんで働くメンバーには、「はやさ」と「しこう」のコアバリューが浸透しているんですね。
竹中さん
コアバリューを刷新したのは24年1月なので、最近のことなんですが、会社が決めたというよりは、もともと根付いていた文化を明言できたと思っています。
「はやさ」に関しては、社内の決断や決定はかなり「はやい」と思います。アイデアを思いついたら、手元で試せることであればとにかく速く試してみて、早く実現していくことをみんなで目指しています。
編集部
IT業界の動きは速いので、スピード感は重要ですよね。
竹中さん
もう一つのコアバリューである「しこう」も、「try」はマーケティングアプリケーションズの文化としてもともと根付いています。「とりあえずやってみよう」、「やってみてダメだったら、また次をやってみよう」という仕事の進め方をしてきました。
新しいサービスをリリースしたり、新しい機能を追加するときは、大きなことも、小さなことも「とりあえずやってみる」ところからスタートする、試行してみる、という文化ですね。
採用ではコアバリューの共感が必須、自立して動ける方を歓迎
編集部
採用面についてお伺いいたします。どのような方が、マーケティングアプリケーションズさんのメンバーとしてマッチするとお考えでしょうか。
猪狩さん
まずはコアバリューである「はやさ」と「しこう」、挑戦を大事にするカルチャーに対して共感できる方、ということは大前提だと思います。
編集部
考え方がコアバリュー、カルチャーに合う方ですね。スキル面は、どのようなことが必要になりますか。
猪狩さん
当社はエンジニアも含め、少数精鋭で数多くの自社プロダクトを動かしている会社です。マーケティングリサーチというジャンルの軸はありますが、プロダクトの性質は多彩ですし、長く続いているサービスもあれば、これから拡張してユーザー数を増やしていく段階のサービスもあります。
少数精鋭なので、周りの人間がフォローはするのですが、どうしても手取り足取りというわけにはいかない部分もありますので、自分で考えて自分で動ける人がマッチすると考えています。
編集部
自分で「しこう」する、自立して挑戦できる姿勢が必要なんですね。
猪狩さん
まずどんどん動いてくれればと思います。「完璧にやってくれ」という話ではないので、とにかく動いて、フィードバックを受けながら、改善していけるタイプの人が一緒に働いてくれると嬉しいです。
「まずはやってみること、新しい挑戦を応援すること」を楽しむ
編集部
では最後に、この記事を読んでマーケティングアプリケーションズさんに興味を持った方に向けて、採用に関するメッセージをお願いします。
竹中さん
採用の入口としては、コアバリューである「はやさ」と「しこう」を体現できるか、ということが選考の基準になります。そして、入社後にマッチするかどうかは、「挑戦を応援する」というカルチャーが大事になると考えています。
「しこう」し、フィードバックを受け入れて、「はやさ」をもってPDCAを回していくことが、マーケティングアプリケーションズでの仕事の流れになります。私たちは「挑戦を応援する」というカルチャーなので、ことの大小に関わらず挑戦は応援します。
逆に外から「あんなのダメだ」とか「うまくいくわけないよ」みたいな攻撃をする人は会社として評価しない、という意味もカルチャーには込められています。メンバー同士で「こうした方がもっと良くなるよ」とか「ここを変えればうまくいくよ」と言い合える環境、文化があるので、そのあたりを魅力に感じてくれたり、楽しいと思ってくれるといいなと思ってます。
編集部
ことわざの「出る杭は打たれる」の逆ですね。挑戦する人がしっかり守られるカルチャーがあるから、挑戦しやすい環境になっているということですね。
竹中さん
周りのメンバーをちゃんと巻き込みながら仕事を進めよう、と声を掛けています。同時に「巻き込まれることはいいことだと思おう」とも言っているので、マーケティングアプリケーションズに来れば挑戦はそんなに難しいことではなくなると思います。
編集部
挑戦者を応援し、みんなで達成していくカルチャーがあるからこそ、マーケティングアプリケーションズさんでは自社プロダクトの開発から運営・保守までを責任を持って完遂できる、芯のあるエンジニアが育つのだな、と納得しました。本日は、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社マーケティングアプリケーションズ:https://mkt-apps.com/
採用ページ:https://mkt-apps.com/recruit/