働く人を大切に考え、誰もが生き生きと活躍できる環境づくりを行う企業を紹介する本企画。今回は、大学受験ポータルサイト「UCARO®(ウカロ)」をはじめとする教育分野のITサービスを手がける株式会社ODKソリューションズにインタビューしました。同社では、従業員一人ひとりの個性や能力を最大限に引き出すための取り組みを積極的に行っています。
株式会社ODKソリューションズの事業概要:教育・金融・医療分野でのITサービス展開
株式会社ODKソリューションズは、「ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。」をビジョンに掲げ、教育・金融・医療という社会貢献性の高い3分野でITサービスを提供しています。
主要事業である教育分野では、大学入試のデジタル化をサポートするサービスを展開しています。「UCARO®(ウカロ)」は、受験の各プロセスを一元化する日本初の大学受験ポータルサイトです。複数大学の出願・受験・合否の情報確認や、スケジュール管理ができるサービスを提供しており、全国110大学に導入されています(2023年12月現在)。
金融分野では、1960年代の創業当時から証券業界向けのITサービスを開発しており、口座開設や決済業務などのバックオフィスを支えるシステムや、不公正売買を監視するシステムなどを、これまで100社以上に提供してきました。
さらに、機密性の高い大量のデータを正確に処理するシステム開発の強みを活かし、医療分野にも進出。血液や細胞の臨床検査関連システムの運用などにも取り組んでいます。
会社名 | 株式会社ODKソリューションズ |
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住所 | 大阪府大阪市中央区道修町1-6-7 JMFビル北浜01 |
事業内容 | ・情報処理アウトソーシングサービス ・ソフトウェアの開発及び販売 ・情報提供サービス |
設立 | 1963年4月 |
公式ページ | https://www.odk.co.jp/ |
働き方 | ・リモートワーク ・変形労働時間制 ・8:00~16:10から13:00〜21:10まで6パターンのシフト勤務 |
株式会社ODKソリューションズは、ワークライフバランスの充実やスキルアップ支援に積極的に取り組んでいます。また、社員のキャリア形成を重視し、他の職種に興味を持った場合はキャリアチェンジがしやすい環境も整えています。
今回は、人事財務部の石田有沙さんと長岡裕子さんにお話を伺いました。
ODKソリューションズの働き方改革:「まんなかに、人」を実現する充実した制度
編集部
ODKソリューションズさんは、ワークライフバランスへの取り組みを通じて誰もが働きやすい職場づくりを推進していると伺いました。
石田さん
弊社では最大の財産を「人」であると考え、「まんなかに、人」という人事ポリシーを掲げています。働き方に関する制度にもこの想いが反映されており、リモートワーク制度や変形労働時間制など、子育てや介護をする人も含めて、誰もが働きやすい環境を整えています。
編集部
まず、リモートワークについて、どのようなルールのもと運用しているのかご紹介いただけますか?
石田さん
勤務日数の3分の1程度を目安にリモートワークできるルールで運用しています。出社日については、業務の都合に合わせて部署ごとに決めています。
例えば教育事業に関わる部署の場合、繁忙期の受験シーズンは出社を基本としていますが、閑散期は比較的リモートワークをしている社員が多くなります。
弊社はサテライトオフィスも整備しているので、自宅だと集中できないという人は家の近くのサテライトオフィスで仕事をすることもできます。このように、社員の状況に応じて柔軟な働き方を選択できるようにしています。
編集部
全社的に決まった曜日に出社するのではなく、業務状況などに合わせて柔軟に出社できるのですね。石田さんは2022年にご入社され人事財務部に所属しているということですが、どのようにリモートワークを活用していますか?
石田さん
私の場合は、出社の方が業務との親和性が高いので、基本的には出社していますが、業務内容に応じて在宅勤務も活用しています。
一人で集中して行いたい業務がある日は在宅勤務、対面でのコミュニケーションが必要な日は出社するなど、柔軟に勤務形態を切り替えています。
在宅勤務の方が業務の親和性が高い部署は、積極的に在宅勤務をしています。このように、自分の業務に合った働き方ができる環境が整っています。
また、私は京都に住んでおり、大阪の本社まで通勤していますが、リモートワークのおかげで負担を感じることはありません。私のように通勤に1〜2時間かかる場所に住んでいる社員も多くいます。
柔軟な勤務体制:変形労働時間制とシフト勤務で実現する業務最適化
編集部
変形労働時間制についても、ご紹介いただけますでしょうか?
石田さん
変形労働時間制は、業務の繁閑に合わせて労働時間を柔軟に調整できる制度です。例えば教育事業部門では、受験シーズンの繁忙期には土曜日の出勤を増やし、閑散期には3連休や4連休を取得することで、1年単位で労働時間を調整しています。これにより、効率的な人員配置と従業員のワークライフバランスの向上を図っています。
編集部
出社時間を前倒ししたり後ろ倒ししたりできるような仕組みはありますか?
石田さん
はい。弊社では9:00~17:10を基本の勤務時間としていますが、業務の特性や個人の事情に合わせて柔軟に勤務できるよう、6パターンのシフト勤務制度を導入しています。
始業時間が最も早いシフトは8:00~16:10で、最も遅いシフトは13:00~21:10です。この幅広い選択肢により、従業員の多様な働き方をサポートしています。
編集部
シフト勤務の具体的な活用事例についてもご紹介いただけますか?
石田さん
金融事業部門では、証券市場の開場前にシステムを稼働させる必要があります。そのため、担当メンバーは8時スタートのシフトを選択し、早朝の業務に対応しつつ、早めの終業時間を実現しています。
一方、社内システム整備チームは、他の社員の退社後に作業を行うことが多いため、午後始業のシフトを選択しています。これにより、深夜残業を削減し、効率的な業務遂行を実現しています。
編集部
シフトを6パターンに細かく設定することで、各部門の業務特性に適した働き方を可能にし、同時に長時間労働の削減にも貢献しているのですね。
残業削減の還元制度:社員の健康と報酬を両立させる独自の取り組み
編集部
ほかにも、働き方に関する独自の制度があればご紹介ください。
石田さん
前年と比較して残業代が削減できた場合、削減された残業代を社員に還元する制度を設けています。還元の方法は2種類あり、ひとつは定期健康診断のオプション検査の受診料を補助する「健康還元制度」です。これは社員の健康増進を目的としています。もうひとつは賞与として上乗せする「賞与還元制度」で、社員の努力を金銭的に評価する仕組みです。
編集部
とてもユニークな制度ですね。導入の背景には、どのような思いがあるのでしょうか。
石田さん
削減できた残業代を会社の利益に振り分けることもできますが、生産性を高めて働いてくれた社員に報いるため、このような制度を導入しています。社員の努力と成果を正当に評価し、それを還元することで、さらなるモチベーション向上と生産性の改善につながると考えています。
ODKソリューションズの人材育成戦略:充実したスキル・キャリアアップ支援
編集部
社員のスキルアップやキャリア形成を支える取り組みについてお聞かせください。
石田さん
弊社では、スキルアップのための3つの研修制度を設けています。1つ目は、入社年次や役職ごとに行う「階層別教育」です。各階層に応じて必要なスキルや知識を習得してもらいます。
2つ目は「職務別教育」で、例えばエンジニアには技術研修、営業にはプレゼンテーション研修など、職務ごとに必要なスキルを学ぶ機会を提供しています。
3つ目は「自発的教育」で、社員が希望するスキルの習得にかかる費用を会社がサポートする制度です。
編集部
自発的教育では、業務と直接関係ないスキルでもサポートを受けられるのでしょうか?
石田さん
はい。例えばエンジニアが会計について学ぶために金融関連の講座を受講するようなケースもあります。
編集部
充実したスキルアップ支援制度を設ける背景にはどのような狙いがあるのでしょうか?
長岡さん
弊社では「人が育たねば企業は育たぬ」と考え、人材育成に積極的な投資を行っています。そのため、階層別教育や職務別教育に加えて、自発的教育にも力を入れています。
研修制度の内容を考える際は、当事者である社員がどのような学びを望んでいるのかをしっかりと聞き取り、それを実現することを重視しています。例えば、自発的教育の一環として導入している複数のオンライン講座は、若手社員の意見を反映して決定したものです。
キャリア力アップイベント:社内交流を通じた視野拡大の機会
▲先輩や他部署のメンバーのキャリアを知る「キャリア力アップイベント」は、気軽に質問できるような雰囲気を作るためレストランなどで開催している。
編集部
キャリアの形成を支える取り組みについてもご紹介いただけますか?
石田さん
入社したばかりの社員の場合、「この会社でどんなキャリアが築けるのだろう?」と考えたり、「そもそもキャリアって何?」という状態だったりします。そのため、会社がサポートするキャリア自律支援を行っています。
具体的には、先輩のキャリアや他部署のメンバーのキャリアについて知ることで自分のキャリアの参考にしてもらう「キャリア力アップイベント」などを開催しています。このイベントでは、社員同士が気軽に交流し、互いのキャリアについて学び合える機会を提供しています。
編集部
石田さんは、キャリア力アップイベントに参加してどのような気づきを得ましたか?
石田さん
同じ会社で働いているのに、自分とは全く異なる業務をしている人たちと交流すること自体が新鮮でした。弊社は教育、金融、医療という3つの分野で事業を行っているうえに、人事財務部の私は直接的にはどの事業にも関わっていないため、違う部署のメンバーから仕事の話を聞くことで視野が広がりました。
また、中途入社の社員は私のように新卒で入社した社員とは異なる価値観を持っていて、「こういう考え方もあるんだ」と勉強になりましたね。多様な経験や視点に触れることで、自分のキャリアについても新たな可能性を見出すことができました。
若手社員向けフォローアップ面談:キャリアの悩みに寄り添う人事サポート
編集部
「キャリア力アップイベント」以外にも、若手社員がキャリアの悩みなどを気軽に相談できる場はありますか?
石田さん
はい。入社5年目までの社員を対象に、人事部門と直接面談する「フォローアップ面談」を実施しています。この面談では、「他部署の業務に興味がある」など、所属部署内では話しにくい内容も含めて、キャリアに関する相談を気軽にしてもらっています。
編集部
キャリアアップやスキルアップにかかる費用を補助する制度はありますか?
石田さん
社員の学習を支援するための「キャリアサポート手当」を支給しています。この手当は、書籍購入や講座受講など、自己啓発に関する費用に充てることができます。
さらに、資格取得を奨励するため、難易度に応じて最大20万円の合格祝金や受験料を支給する制度も設けています。若手社員を対象としたアンケートでは、この制度がスキルアップへの意欲向上に繋がっているという声が多く寄せられました。
キャリアチェンジの機会:総合職採用と幅広い業務領域が可能にする職種転換
編集部
ODKソリューションズさんでは、途中で職種を変えるといったキャリアチェンジも可能なのでしょうか?
長岡さん
IT企業の場合、職種を限定して採用を行うケースが多いですが、長い会社生活の中でキャリアの志向性は変化することがあります。弊社では、社員が自分の思い描くキャリアを可能な限り実現できるように総合職で採用しています。そのため、別の職種にチャレンジするといったキャリアチェンジが比較的しやすい環境があります。
また、弊社がプライムベンダーとして幅広い業務を行っていることも、キャリアチェンジのしやすさにつながっています。例えば、システム開発からプロジェクトマネジメント、営業職へのキャリアチェンジなど、多様な選択肢があります。
編集部
一度変更した職種から元の職種に戻ることも可能なのですね。ここまでお話を伺い、ODKソリューションズさんは社員のキャリアを真剣に考え、しっかりサポートされていると感じました。
ODKソリューションズの社風:優しさと真面目さが生む温かい職場環境
編集部
石田さんは、社内の雰囲気についてどのように感じていますか?
石田さん
優しくて真面目な人が多い会社だと思います。この印象は私だけでなく、若手社員へのアンケート調査でも同様の感想が多く寄せられました。
編集部
具体的に、どのような場面でそう感じるのでしょうか?
石田さん
弊社にはIT業界未経験で入社する社員が多いのですが、どの先輩も基礎からていねいに指導してくれます。分からなくて困っている人を放置することなく、しっかりサポートする姿勢に優しさや真面目さを感じます。
ODKソリューションズが求める人材像:社会貢献意識と安心安全へのこだわり
編集部
最後に、ODKソリューションズさんのお仕事に興味を持った読者の方にメッセージをお願いします。
石田さん
弊社では、教育や金融、医療という社会貢献性の高い事業を行っています。社会に貢献したい方や、お客様に安心安全なサービスを届けたいと思っている方には弊社のお仕事が合っているのではないかと思います。
また、転職活動をするうえで職場の人間関係を重視する方も多いと思いますが、「まんなかに、人」という人事ポリシーを掲げる弊社なら、円滑な人間関係が築けると思います。
編集部
採用担当として、石田さんが面接の際に意識していることもあれば教えてください。
石田さん
弊社の面接では、とてもたくさんの質問をさせていただくことになると思います。それは、候補者様の人柄をしっかり知りたいと思っているからで、ミスマッチを防ぐために大切なことでもあります。
編集部
長岡さんからも、メッセージをお願いします。
長岡さん
私たちは社員にとって「一生涯の企業」であり続けたいと思っています。このような考えに共感いただける方に、ぜひ弊社で長く活躍していただきたいと思っております。ご興味をお持ちいただけましたらぜひご応募ください。
編集部
人を中心に考えるODKソリューションズさんでは、働き方からキャリア形成まで充実したサポートが整っているため、誰もが能力を発揮して活躍できる環境があると感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ODKソリューションズ:https://www.odk.co.jp/
採用ページ:https://www.odk.co.jp/recruit/
※『 UCARO® 』は、株式会社ODKソリューションズの登録商標です。